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写真と手順:ダイロン プレミアムダイの染め方【単色と重ね染め】

ダイロンのプレミアムダイを混ぜて自分好みの色は作れるの?混ぜる場合の注意点は?
そんな話をよく聞きますが・・・オリジナルの染色をしたい場合、ここでは重ね染めをお勧め致します。

自宅で染色を楽しむ時『自分好みの色を作りたい』そんな風に思う人も多いと思います。

その方法は、染料を調合したり、重ね染めをしたりと様々ですが実践してみると思い通りにいかない事もあって、初めての染色にはハードルが高いのも事実ですよね。

今回重ね染めでオリジナルカラーの染色を紹介するのはDYLON(ダイロン)社のプレミアムダイ。そのまま使っても扱いやすく仕上がりも良い染料です。

しかし、難点は、オリジナルカラーで染めたい時の扱いかなと思います。そもそも色見本となる物がパッケージやメーカーサイトの情報程度と限られている事、そして作業方法等でも仕上がりの色が分かりますから気を遣います。

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プレミアムダイの単色染めと重ね染め

現在でも20色以上ラインナップがあるプレミアムダイ。

ネット通販で簡単に手に入り重宝していますが、人気のカラーが売り切れとなっている事が多い気がします。また、市販色では欲しい色がなかった場合には諦めるか作るしか選択肢はありません。

今回の投稿では、素人が重ね塗りをした時の記録を詳しく写真付きで説明したいと思いますので、プレミアムダイでの染色に興味のある方は、是非参考にしてみてください。

プレミアムダイの事をもう少し詳しく知りたい方は、以前に基本的な染め方やポイントを投稿した記事もお役に立つかと思いますのでご覧ください。

市販のカラーをそのまま使用するのが最も失敗しない染色方法ですが、染め時間や重ね塗りや染料の調合を工夫して自分好みの色が作れるようになると可能性は無限大でもあります。それでも、狙い通りの色に仕上げるのには、失敗を含めて多少経験も必要になります。

今回の投稿が重ね染めの染め方を実演するような内容。プレミアムダイでオリジナルカラーにチャレンジしてみたいと考えている方にのお役に立てば幸いです。

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プレミアムダイでオリジナル朝食:ルビーオレンジを作る染め方

今回もプレミアムダイで染色を行うのはクレモナ糸(ビニロン)。TOP画像のような糸で、渓流用のランディングネット(タモ)に取り付ける網の部分として使います。やはり趣味の世界なのでオリジナルカラーが欲しいという人も多いのです。

以前の投稿でも書いたのですが、2号がプレミアムダイでオリジナルカラーに染める時は、基本的に重ね染めです。同量で混ぜるなら調色も可能なプレミアムダイですが、失敗経験がある上に不精な2号は、リスクを犯すことを恐れて新しい色にチャレンジする場合、重ね染めでの対応します。

染色する量はクレモナ糸を合計1kg。いつも通りプレミアムダイの推奨する量を無視(笑)した作業計画です。黄色(Sunflower Yellow)と赤(Tulip Red)を重ねてルビーオレンジのような色を作っていこうと考えて、最初に頭の中で作業工程を検討します。ちなみに、すべて同じ色でなく半分は黄色のまま仕上げる事と作業上の取り扱いがしやすいようにクレモナは分割して染色準備。

ざっくりと考えた染め方の工程見積りは以下の通りです。

プレミアムダイの重ね染めにおける作業工程

1.クレモナ糸を250gづつ、4つの綛糸(かせいと)に分ける
2.事前にクレモナ糸を湿らせ染色の下準備
3.大き目の容器にプレミアムダイの染料液を用意
4.染料にクレモナ糸を漬け込み黄色に染める
5.黄色に染めあがるのを待っている間に赤を準備
6.染めあがったクレモナ糸を取り出し重ね染めする物を取り分ける
7.赤の染料を容器に溶かして染料液を作る
8.黄色のクレモナ糸を赤の染料に漬けて色づきを確認
9.想定の色に定着するよう時間・染料を調整して染める
10.黄色・ルビーオレンジそれぞれのクレモナ糸に色止めをする

※プレミアムダイを重ね染めする際には、薄い色→濃い色の順を絶対に守ってください。逆の手順では濃い色が強すぎて2色目が全く効果の無い場合が多くあります。

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プレミアムダイの重ね染め手順:染め方の解説スタート

それでは、上記に書いた染め方を意識して実践です。2号の場合、作業場所はじーじとばあばの家のお風呂を勝手に占領して作業する事が殆ど。昭和レトロなタイルが年代を物語っています

Sunflower Yellowを染色

1.クレモナ糸を小分けにする

1kgのクレモナを事前にかせくり機で小分けします。巻き取った糸は、4ヵ所ほどを余りの糸でばらけないように留めて束ねます。

また、染色に使うプレミアムダイや食塩、手袋等の準備も忘れず事前に行っておきましょう。

2.クレモナ糸を湿らせる

すべてのクレモナ糸を容器に入れて湿らせることから始めます。

この工程を無視すると染料の染み込み具合が場所によって変わってしまうので染めムラに直結すると思ってください。

3.プレミアムダイの染料液を作る

規定4倍の繊維1kgに対して、2号が利用するのは一袋のプレミアムダイと食塩250gを溶かした約5Lのお湯。多少濃いめに作ることで繊維の多さをカバーしようと考えての事。ちなみに、お湯の温度は肌感覚(笑)

250gの繊維に対して、一袋のプレミアムダイと250gの塩を溶かしたお湯40度 6.5Lが規定量。

4.染料にクレモナ糸を漬け込む

湿らせて絞っておいた1gkのクレモナが無理なく入るサイズの容器にプレミアムダイの染料液を入れ、染め具合を確認しながらムラにならないように良く揉みます。

染料液は最低でも染色する繊維が全て浸るくらいの量は必要となります。足りなければ染料液を増やすしかありません。

5.そのまま容器で約30分

染色に掛かる時間は40分。量や温度、対象の繊維に関係なく染色開始してから最初に染料をもみ込んだ時を含めてトータル40分が染色時間の目安です。

時々混ぜてあげながら時間が来るまで待ちましょう。ある程度時間がたつと染め上がりの色が想像できる程度に色づいてきます(※1)。

6.流水で余計な染料を洗い流す

既定の時間になったら、繊維から染料が染み出さなくなるまで水洗いします。

この時は洗剤や色止めなどは使わず、水道水で問題ありません。ちなみにお湯である必要もありませんので、そのままじゃぶじゃぶ水洗いできます。

これで重ね染めの一色目である黄色に染める事が出来ました。この後、ルビーオレンジを作るために全体の半分を2色目の赤(Tulip Red)で染めていきます。半分は色止め作業の時まで浴室内で待機、もう半分は良く絞った状態で次の染色に移ります。重ね染めをする場合でも、1色目が色落ちしなくなるまで洗っていれば乾かさずにそのまま次の工程に入る事が出来ます。

※1 プレミアムダイを使った染色では、仮に染め始めてから期待してる色と異なる等に気が付いても、染色中に調整することは考えない方が良いと思います。もし、染め始めて直ぐに濃いと感じたならお湯を足してあげる事で薄めに調整可能ですが、薄い場合には、後から同色で重ね染めをする以外に方法はないと考えた方が失敗しません。そして、濃い場合の対処は、このあと行う2号の作業が参考になると思います。

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プレミアムダイの重ね染め2色目:前半

この日プレミアムダイを使って作りたかったのはルビーオレンジのような色合い。柔らかい黄色に赤を重ね染めする事で調色可能と考えた2号ですが、一番不安だったのは2色目の赤(Tulip Red)。

結構染め上がりが濃い色なので、淡い色に仕上げるには使用するプレミアムダイの分量と染色時間がポイントとなりますが、これがなかなか難しいのです。

7.重ね染め用の染料を準備する

1色目である黄色の染め上がりを待っている間に2色目で使うプレミアムダイ(Tulip Red)を準備。繊維の量が半分になるので用意したプレミアムダイも半分、食塩も半分(笑)。お湯の量は先ほどと同じ5Lを使用する予定です。
正規の手順では、塩を先にお湯に溶かしてからプレミアムダイを入れることになっていますが写真のように2号はまとめて投入しちゃいます。

8.染料液(赤)を作る

染めあがった黄色のクレモナ糸を良く絞り準備した状態で、2色目のプレミアムダイの液体を準備します。

用意した染料をお湯に溶かして染料液を作り、実際の濃さを確認します。やはりかなり濃いのが分かります。それでも、染めてみないと色の定着具合が不明なため思い切って、染料液にクレモナ糸を投入です(笑)

9.色の定着具合を確認と調整

プレミアムダイ(Tulip Red)ってここまで色が強かったっけ?と思いつつ投入されたクレモナさん。染料に全体を漬け込み、直ぐに引き上げて色付きを確認、この時は濃すぎる位に赤が乗っていたのでその場で水洗い。今度は、希望の色より少し薄かったので、もう一度軽くつけてから、別容器に張った40度の手を加えていないお湯に移動。写真は、糸にしみていた染料がお湯に染み出した後の状態(※2)。

補足
  1. 黄色に染めたクレモナを赤の染料に浸す
  2. 直ぐに引き上げて色付きを確認
  3. 思ったより濃かったのでそのまま流水で全体を濯ぐ
  4. 薄くなり過ぎた為、もう一度軽く赤の染料にくぐらせる
  5. 染料から引き上げて全体を軽く絞る
  6. 無色のお湯にクレモナ糸を入れて色づき具合を確認する

補足の6が、全体手順の9.※2の状態。

手順を整理すると上の補足のような感じ。

ここでもムラにならないように揉ながら全体の色具合を確認し、ある程度大丈夫に思えたため時々まぜながらそのまま30分待つことに。

実は結構ドキドキしながらの作業でした(笑)
「なんで初めからプレミアムダイをもっと薄くして準備しなかったの?」と思われる方も多いと思います。ただ、割と2号はこのやり方が多いのも事実。

理由は、色が全く定着しなかったら困る&ムラになっても困るから。一度全体を均一に染料に漬けてから余分な染料を落とす方がムラにならないかな‥なんて自己解釈です。

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プレミアムダイの重ね染め2色目:後半

10.染め具合を見て水洗い

色むらが出ないように念のためですはありますが、2色目も合計40分の染め時間を確保してから水洗い。

この時、理想の色よりほんの少しだけ濃いかもと思われる位が丁度良いかもしれません。理由は、色止めをする際に少し色が落ちるからです。

11.色止め(DYLONカラーストップ)

染めあがった繊維は、後々色落ちが起こりにくいように色止めの処理を行います。プレミアムダイには【DYLONカラーストップ】。重ね染めと同じく繊維が湿った状態で作業可能です。

ダイロンさんの推奨は、染める時と同じ分量のお湯(40度)にカラーストップ一袋。これはケチな2号もほぼ規定量で処理します。苦労して染めても色落ちしたら悲しいからに他なりません。

12.色止めに必要な時間は15分

ご覧のように、しっかりと濯いで色落ちが止まったはずの繊維から余計な染料が染み出します。

15分で色止め完了ですが、やはり途中で全体が均一になるように容器の中を混ぜてあげるのは染色時同に必要な行為。

過去には色止めをしなかった事で失敗したこともある2号。ここでは手抜きナシです。

13. 染色完了

カラーストップの終了後には再度流水ですすいで完了。

この日用意したクレモナ1kgを500gづつ何とか希望に近い色に染め上げる事が出来て一安心です。その後、風通しの良いところで陰干しをしたら完了です。

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プレミアムダイ重ね染め まとめ

重ね染めは何度か経験しても、新しい色にチャレンジする度にドキドキもします。これで絶対大丈夫っていう染め方がある訳でもないですからねぇ。

一番重要なのは経験を重ねることなのは言うまでもありませんが、初めてチャレンジする際に注意すべき事を予め知っていれば、いざという時にパニックになる事はありません。それが失敗しない一番の近道かなと思えます。

最後に2号的プレミアムダイでオリジナルカラーの染色を行う際のポイントをここに記載します。

・混色(染める前に染料を混ぜる)は事例を知る色以外実行不可と考える
・重ね染めは、薄い色から濃い色のみ可能と理解する
・濃い色を重ねる場合は全体を浸したら水洗いで余計な染料を落として調整する
・思っていたより色が薄い場合は、割り切ってもう一度染色する

詳しい商品説明や染色の事例、正しい染め方等は公式Blogでも沢山紹介されていると思いますので、興味のある人はぜひ調べてみてください。