水沢観音と焼きまんじゅう~伊香保温泉と石段うどんな日帰りグルメ旅

水沢観音

ここ数年、毎年稲刈りが終わった後の恒例行事となっている事の一つ。ぶーちゃんばあばを連れて水沢観音をお参りして焼きまんじゅうを食べ、その後、伊香保で温泉に立ち寄るのがお約束になっています。

引率係の2号とお供の2-1号も一緒に今年もばあばを連れて行ってきました。

当初、2号嫁を加えて11月に計画をしていた行程でしたが、2-1号の英検テストを失念していた2号嫁。急遽、延期となってそのままだった為、年内最後のチャンスとこの日になった訳です。

そんな伊香保周辺観光も埼玉北部のぶーちゃんばあばの家からなら、高速で一時間と少し。

水沢観音を祭る水澤寺(澤と書くのが正式かも?)で群馬のソウルフード『焼きまんじゅう』、伊香保の隠れた名店である石段うどんで昼食に美味しいうどんを頂いたりと、伊香保・渋川エリアの日帰り小旅行&グルメツアーな一日をご紹介(笑)。

※ちなみに、加筆している2023年現在、伊香保石段街で食べ歩き出来る形で焼きまんじゅうを提供しているお店は知りません(店舗内で提供しているお店はあっても、食べ歩きの形では恐らくありません)。

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最初の目的地は『焼きまんじゅう』が食べられる水沢観音

参道
お参り前から参道の土産物屋で焼きまんじゅうを凝視する2-1号と先を行くばあば3人

小学生のころから出発前は常に不満タラタラの2-1号。じーじとばあばの家でゲームをしていたい願望を打ち砕かれてがっかり感満載です。

しかし、優しいおとーちゃんはそんな事は一切気にせず、同行者となるばあばの姉二人を迎え水沢観音に向かいます。

一行は、83歳の長女を筆頭に78歳と73歳という高齢者メイン。3人は行きも帰りも後部座席で楽しそうにずーとおしゃべり。

不満タラタラの2-1号も水沢観音に到着すると同時に、『お参りした後は、焼きまんじゅうだよね!?』と当たり前のように期待している様子。

コロナ以降、TVでは国内旅行等を取り上げた物が多いからか、上州名物焼きまんじゅうもすっかりメジャーになったと感じる2号もやはり見かけると食べたくなるから不思議です。

ここ水沢観音は伊香保に近く、周辺では『水沢うどん』という少しだけ有名な名物うどんも食べられます。嘘か誠か、水沢うどんが讃岐・稲庭と並んで日本三大うどんと呼ばれる事もあるようで、2号も何度も食べています。

正直な2号的好みでは、埼玉名物『山田うどん』よりは当然美味しものの(かき揚げ丼セットは好きですがw)、丸亀製麺には敵わない・・・そんな評価(笑)。

黒〇屋さん、田〇屋さんをはじめ、それなりに食した結果なので異論のある方は、個人の好みと割り切って黙認してください。

上州名物焼きまんじゅう
上州名物焼きまんじゅう

そんな2号もお供の2-1号同様、水沢観音で焼きまんじゅうを食べるのは予定通り且つ目的の一つ。

水沢観音は駐車場から参道に入ってすぐの土産物屋さんで焼きたての焼きまんじゅうが食べられます。2号の中では伊香保周辺で確実に焼きまんじゅうの食べられる場所として記憶されてもいます(笑)。

流石に自家製のまんじゅうを焼いている訳ではなさそうですが、それでも店内で蒸してから焼き台でこんがりと焼いたばかりの焼きまんじゅうの香りはたまりません。

埼玉北部~群馬出身者にしてみれば、元々全国区のおやつだと思っていたくらいメジャーな物なので、逆に食べられなくなってから存在感が増してしまう訳です。

軽く焦げ目のついたまんじゅうに甘じょっぱい味噌ダレ。焦げ目の少しカリっと部分が特にお気に入りの2号。

ここ水沢観音の参道にある千手堂は、抹茶入りの温かいお茶とセットにして300円と標準的な価格設定だと思います。

ちなみに、写真はお皿に盛られていますが、昔は太い竹串に4つの饅頭を刺して焼いた姿そのままに渡されるお店がほとんど。

しかし、竹串に刺さった焼きまんじゅうは、慣れないとかなり食べ難い名物でもあるのです。

軽い生地なので、食べてる最中にぼろっと取れて落とした経験のある方も多いハズ。そして、たっぷりの味噌が口の周りについたり、竹串自体にも味噌ダレがついている事が多いので、食べ終わった後には自分の口の周りや指を舐める光景を目にするのが当たり前でした(笑)。

2号としても懐かしさからだけでなく、観光や温泉に目的で来た人にも味わって頂きたいと思う焼きまんじゅうは、うどんやこんにゃくとは異なるご当地感No.1のグルメだと思っています。

そんな中でも水沢観音の参道にある千手堂さんの焼きまんじゅうは、2号的にかなりスタンダードな味わいと感じる一品でもあります。

食した事のない人には伝わりにくいかも知れませんが、見た目ほど重くないので昼食前でも気にせず一人一串を完食。

その中で、2-1号だけは『オレ、焼きまんじゅうもう一本食べても良いかな?』と調子に乗った発言が出る始末。当然スルーして伊香保温泉に向かいます。

ちなみに、伊香保で焼きまんじゅうが食べられるのは、ここ水沢観音と食の駅伊香保(食べた事はありませんが、売っているらしいです。廃業されている様子)が分かりやすいかなと思います。是非!

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第二目的地は伊香保石段街のうどん屋さん【石段うどん】

石段
石段を上る合計234歳のばあば達

過去の伊香保温泉訪問でも昼食は石段街でうどんを食べた2号達。

ちなみに、伊香保石段街の食べ歩きと言えば、玉こんにゃくや温泉饅頭が定番で、その他にもスイーツのお店があったりと散策するだけでも食欲を刺激されます(笑)。

昔の投稿にも書きましたが、前出の水沢うどんの人気店である黒澤屋が何年か前に出店しておりますが、相変わらず人気のようで寒い中にも関わらず店の外で待っているお客さんが10名上

しかし、うどん屋さんを目指す一行の目的地はこちらのお店ではありません。

老齢の3名には気の毒と思いながら、伊香保名物の石段を登り黒澤屋さんをスルーして向かうのは『石段うどん』さん。

昔は青山旅館として宿泊も出来たらしいのですが、現在はうどん屋さんとして賑わっています。

しかも、年々人気が増しているのは間違いないようで、今回の訪問では初めて待ち時間を味わったくらい。

お店に入ると地下に案内され、記帳して順番待ちになりました。

しばらくすると名前を呼ばれて、大きな座敷の部屋に通されます。4人掛けのテーブルとローテーブルに別れ、3姉妹は椅子の方が楽だろうとテーブル席にご案内。

ちなみに、賑わう店内はスリッパで移動しますが、食事処では廊下に脱いだスリッパが散乱状態。きっと帰りは他の誰かが履いてきたスリッパとなる事は間違いありません。

都市部のお店ならドン引き物ですが、ここはグンマーで観光地。更に老朽化が明確な建物内の狭い廊下という事もあり、この状態すら微笑ましいと思えるから不思議です(笑)

埼玉県民の2号ですが、育った文化圏は完全に群馬の為、自分でも驚くほど受け入れてしまいます。

そして、伊香保石段街 隠れた名店『石段うどん』でお楽しみの注文は、ばあば達3姉妹+2号は一番人気の『もち豚鍋うどん』。2-1号は記憶にある限り3回連続となる肉汁うどんに決定。

2号と2-1号の斜め後ろに座るばあば3姉妹。

着席後数分、なにやら隣に座る関西弁の若い女性と会話している声が聞こえてきます。『うまそうだなーと思って』などと聞こえる会話の内容から、女性の注文した料理をガン見していたのではないかと恥ずかしくなる2号。

歳を重ねると自分の感情に素直なようです。

待つことしばし。混んでいる割には、それほど待たずに2号達の席にもうどんが運ばれ、コンロに火をつけてくれた店員さんから待ち時間と火加減の説明を受けます。

立ち上がる湯気に期待も膨らんでいく最中、2号の後ろに座る先ほどの関西弁の女性は『これホント美味しいわ。うどん好きなら食べた方が良い!』とテンションを挙げている声を聞き、2号の期待も高まります。

『もち豚鍋うどん』(手前)と肉汁うどん
石段うどんの『もち豚鍋うどん』(手前)肉汁うどん

2号の鍋が食べごろになる直前には、2-1号の肉汁うどんも運ばれて少し遅めの昼食スタートです。

店員さんの説明では、ぐつぐついい出したら弱火にして数分(忘れたw)、食べる時には鍋にうどんが張り付かないように途中で火を止めてください・・という内容だったのでその指示に従い食べ始める2号。

ふと気になって、斜め後ろの席に目をやるとばあば3姉妹は火力全開のまま、ぐつぐつ煮立った鍋から器にうどんを移しながら食べ始めているではありませんか(笑)。

急いで3名の火加減を調整し、今度こそ自分の『もち豚鍋うどん』を堪能開始。

豚と野菜、キノコがふんだんに入った鍋は、進むにつれて味がしみこみ確かに納得の一品。途中で自分とばあば達のコンロを止めて美味しく頂きました。

そして、注文時に一人だけ雑炊セットにしていた2号

2-1号の肉汁うどんはつけ麺タイプなので、最後に雑炊で温まってご飯を締めくくれたらとの考えから。

実際、汁の残った鍋にお米と卵を入れて作った雑炊もめちゃ美味しく、体も温まって大満足の食事となりました。

伊香保石段街を訪れた際の食事処として、2号おすすめの一店です。

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最終目的地 伊香保温泉 石段の湯

石段の湯、黒玉ver
黒玉湯とかした石段の湯

高齢にも関わらず、それぞれ一人前のもち豚鍋うどんを平らげた3人と今度は石段を少し下り、お待ちかねの伊香保の湯。温泉入浴です。

訪問先は、石段街を少し上がったところにある公共の立ち寄り湯である『石段の湯』

訪問時は何やらコラボ開催中(アニメ「美男高校地球防衛部」…知らなくて御免なさい)で違う名称の看板(黒玉湯)となっていたものの、受付のおばちゃんは相変わらず上州女性の典型のような対応でお出迎え。

きっと、都内等から来たお客さんは「え?この接客・・」と思う人も多いハズ。

基本的に口調がキツイと感じるかも知れませんが、気にしないであげてください。

昔ながらの上州女性によくあるパターンですが、人によっては思った事を口にする際、選ぶ言葉が丁寧語とタメ口の中間になるだけなんです(確かにややキツめではありますがw)。

しかも、男性口調とあまり変わらない感じ(笑)。

既に同類のばあば3人を連れている2号。特に3姉妹の長女(83歳)は一人称が「オレ」ですし言葉のチョイスは男性目線。

店員さんがタメ口なのは、日常茶飯事の事と全く気にせず脱衣所へ。

石段の湯は、石段街を1/3程上った辺り(90段くらい?)。右側に良い感じで佇んでいます。タオル持参なら410円を払えば誰でも入浴可能な市営の日帰り温泉。なくても中で購入できます(200円)。

ふらっと伊香保温泉周辺を立ち寄った際に、手ぶらで入浴するならおすすめの場所。

露天風呂は無く、湯船も10人入ると狭く感じる程の大きさではありますが、外観や浴室内の雰囲気はばっちりなんです。

余計な装飾や物品販売もなく至ってシンプルな石段の湯ですが、2号的には伊香保に行くなら外せません。

ちなみに、あまり訪れる人が多くない(今も??)伊香保の源泉である『伊香保露天風呂』も是非経験して欲しい温泉。

目の前には源泉の湧き出す様子が見られ、湯船自体は石段の湯よりやや広く何より露店の解放感は抜群です。洗い場が無いので、石段の湯の後で行くことをお勧めしますが、それなりに歩くので初めての方は下調べ必須。

毎年、ばあば達も誘いたいと思うものの、体力的な問題から断念。しばらく入っていない事が2号としては心残りでしかありません。

伊香保温泉を満喫した2号と2-1号、例によって休憩所で30分近くばあば達を待って合流し、本日の目的達成となりました。

伊香保温泉は県道33号線沿いに石段周辺から有料の駐車場が沢山ありますが、石段前を超えて下りの左カーブに入る直前にある市営駐車場が最も広いスペースです(2時間300円)。

石段の湯専用の無料駐車場もありますが・・・『絶対に石段の湯利用者じゃないだろう!』って人が結構止めている為モヤモヤします(気になる人は調べてみてください7~8台くらいが限界かも)。

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目的達成 伊香保・水沢観音を後にして

源泉
伊香保石段を流れる源泉の様子

石段の湯を出るとその目の前には玉こんにゃくを売っているお店があり、来るたびに2-1号はばあばに買ってもらい食している定番の場所。

伊香保温泉の石段街を上り始めて割とすぐの場所にあるので、食べ歩きしている人も良く見かけます。

しかし、今回はスルーすると決めていた2号

ここまでは過去の行程をトレースしたといって良いほどお約束だった今回の伊香保ツアー。折角なので、どこかに立ちよって帰ろうかななどと考えていたので、2-1号希望の玉こんにゃくはスルーして別の物を引き合いに出します。

それが、実は水沢観音で食べたいと言っていた味噌おでん

焼きまんじゅうと味噌おでんの2品を食べると言っていた2-1号でしたが、昼食前という事で焼きまんじゅうのおかわりと共にスルーされていたのです。

そこで、石段の湯を出た際に『どうせなら味噌おでんが良いじゃない?』と一声かけると『マジ!?そうするわ!』と二つ返事。

駐車場から車を出して、渋川市内にある『道の駅 こもち』を目指します。

過去に一度訪問したことはあるのですが、実際に味噌おでんが食べられるのかは全く分かっていない2号。しかし、グンマーならあるでしょ・・・とかなり失礼な思い込みで走る事、約30分。

はい。ありませんでした(笑)

当の2-1号は『んじゃ、揚げもちかな』とケロッと売店で他の物を指定し、即座にばあばから買い与えられて満足げ。

道の駅を一回りして帰路につく頃、運転前の一服をしていると再度売店前に見覚えのある集団が移動しているのが目に入ります。そして、手招きする2-1号。

何事かと思って近づけば、今度はブルベリーソフトなるものを既に注文済みの3姉妹。

昼は風花が舞っていた群馬の地。寒さに怯まず12月にソフトクリームを食べるばあば達を逞しいといわずしてなんと言うのだろうと思わされる光景です。

・・・まぁ、美味しかったんですけど。

帰って2号嫁に今日のイベントをご報告すれば『お義母さん達は、本当に常に何か食べてるね』ともっともな感想を頂いた群馬のグルメ小旅行でした。

おまけ

東京から車・電車のどちらでも約2時間の伊香保温泉をはじめ、水沢観音、榛名湖などの観光。また、その周辺に点在する各種施設も多くグルメも人気のこのエリアは日帰りでも一度にいろんなことが楽しめる贅沢なスポット。

本文では取り上げていない、湯乃花饅頭もその一つ。

温泉饅頭と言えば『湯乃花饅頭』を思い浮かべる人も多いのかなと思います。実は、伊香保がその発祥と言われてもいるそう。

温泉饅頭の発祥は、群馬県の伊香保温泉の湯の色から来ているというのが定説だが、それ以前に類似のものがなかったという証拠はない。1910年(明治43年)に、伊香保電気軌道(現在廃線)の伊香保 – 渋川間が開業したとき、神奈川県の江ノ島電鉄へ視察に行った人が「上州屋」の「片瀬饅頭」を買って帰り、伊香保で創業間もない団子屋「勝月堂」の初代・半田勝三に「湯の色をした独特の饅頭を作って、それを名物にしてみては如何なの?」と進言した。その半年後、黒糖を使い鉄分を含んだ茶褐色の伊香保独特の湯の色に似せた「湯乃花饅頭」が誕生した。1934年(昭和9年)の陸軍特別大演習で群馬県に行幸した昭和天皇が、そこで饅頭を大量に買ったことで評判が広がった。後に各温泉地に登場する饅頭が「温泉饅頭」と呼ばれ、茶褐色のものとなったのは、この伊香保の「湯乃花饅頭」に倣ったものとされている。

Wikipedia

そして、食事なら水沢うどん以外にも、煮ほうとう(おっきりこみ)やソースカツ丼も上州エリアの定番ですし、石段街でも食べられる玉こんにゃくは食べ歩き向き。

更に行き帰りのルート上にある近くのグリーン牧場では、入場しなくても入り口付近にあるショップで各種乳製品や大人気のソフトクリームを買う事が出来ます。

伊香保・渋川周辺にはそれ以外にも美味しい食べ物が盛沢山で、気軽に行ける温泉&グルメツアーに最適な場所なんです。

おしまい