日本蜜蜂(ニホンミツバチ)を対象とした週末養蜂の始め方、養蜂を始めるには何が必要なのか。自身がチャレンジするにあたり、実際に調べた事、取り組んだ事をリアルタイムに取り上げます。
週末養蜂という言葉をご存じですか?蜜蜂は思っているより容易に個人でも始める事が出来るという事で、ぶーちゃんばあばの畑でも日本蜜蜂を対象に週末養蜂にチャレンジしてみる事にしました。
養蜂のいろは、始め方も知らず、実際に何もない状態からスタート。日本蜜蜂を対象とした週末養蜂を始めるにあたって必要な事柄を調査する事から進めました。
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週末養蜂の始め方について
WEBで調べると『簡単に始められる』と紹介される事の多い週末養蜂ですが、当然はじめる前に知っておくべき事は沢山あります。
しかし、養蜂を始めるために必要な道具は思いのほか多くありません。
極論すれば、日本蜜蜂の養蜂を始めるために必要な物は場所と養蜂箱この2点だけです。
はじめる・・と言いう事だけなら、運が良ければこれだけで趣味の養蜂をスタートさせる事が出来ます。ですが、現実はそんなに簡単ではありません(笑)。
必要な物は多くありませんが、日本蜜蜂の養蜂を始める為に知っておくべき事、考えるべき事は沢山ありました。
それは、自然に生息する日本蜜蜂を呼ぶための方法や、蜜蜂の飼育を始めるために必要な準備、届け出、巣箱の作成や設置など。チャレンジする当サイトの管理者2号も養蜂に必要な事を調べる事から始めるゼロからのスタートです。
自分自身で体験・実行した内容の記録とその情報発信コンテンツです。
この記事を投稿しているのは2023年春。現在進行形で進めている週末養蜂を随時更新しながら活動紹介をさせていただきます。養蜂のやり方を調べる所からスタートした週末養蜂の結果は如何に?
2023年ニホンミツバチ養蜂チャレンジ結果
意気揚々とスタートした2号の養蜂チャレンジでしたが、2023年シーズンは惨敗の状態で終了宣言。来シーズンは万全の準備で再度挑みたいと思いますのでご期待ください!!2023年の様子は下段に公開しています。
週末養蜂を始めるには『自宅で出来るの?養蜂のはじめ方は?』
週末養蜂は、週末農業や週末田舎暮らしと同様に、他に主たる仕事を持たれている方が、週末や余暇を使って楽しむ一つのレクリエーションで簡単に言えば趣味の一つ。
殆どの場合は、営利目的でなく養蜂やそこから採取される蜂蜜等を楽しみに活動されていると思います。ちなみに、養蜂場とは蜜や蝋を採集する事を目的とした主として事業化された場所で、本コンテンツで取り上げる週末養蜂で取り上げられる物とは異なります。
週末養蜂の良いところは何と言っても手間が掛からないところ。
あくまで、個人で始めるのを前提として、他の週末農業や週末田舎暮らしと比較してという内容ではありますが、養蜂そのものは手間の掛からない趣味だと思います。
しかし、実際に取り組むためには、知っておくべき事もあり、蜜蜂の飼育や採取した蜂蜜の取り扱いに関しての法令もありますので個人の趣味であっても遵守する事が求められます。
更には養蜂を行う上でのトラブル等については、法定外の事柄であっても予備知識は必要でしょう。
週末養蜂を始める前に知っておくべき事
簡単にあげると下記の3点に含まれる事は必ず確認したい内容。
- 養蜂(蜜蜂の飼育)には届け出が必要です
- 販売や消費において注意すべき事
- 養蜂を行う上でのトラブルに注意しましょう
私有地での養蜂であっても全て自分の思い通りに行って良いという訳ではないという事ですね。
後述致しますが、留意点・注意事項等を考えればある程度開けた場所で、周辺への影響に配慮した活動が必須となるでしょう。
養蜂をはじめる場合の届け出について【タイミング・不要となる例】
趣味、職業を問わず養蜂を行い場合には守らなければならないルールがあり、内容は農林水産省のHPで確認する事も出来ます。
★ 趣味も含めミツバチを飼育する全ての者は、毎年1月末までに飼育届を住所地の都道府県に提出する必要があります。届出をせず飼育を継続した場合、法に基づき過料に処されるおそれがあります。(養蜂振興法第3条第1項、第14条)
出典:農林水産省HP 「趣味でミツバチを飼育する皆様へ」より
★ セイヨウミツバチ、ニホンミツバチどちらも届出が必要です。
★ 飼育届の受理をもって蜂群の配置が許可されるものではありません。ミツバチの飼育を始める前には周辺のミツバチ飼育者と配置調整が必要であり、調整の結果次第では、飼育届のとおりに飼育できない可能性もあります
上記のように趣味の養蜂であっても飼育届けが必要になる事を理解しましょう。
これは自宅の敷地内で週末養蜂を始める場合でも例外とはなりません。
また、ぶーちゃんばばの畑でも養蜂にチャレンジしようと思って気になったのが届け出のタイミング。案内では「毎年1月末までに・・」とありますが、養蜂に向けて動き出したのが2月末だったからです。
ゼロから週末養蜂を始める場合も届出は必要か?
そこで、県のHPから問い合わせてみる事にしました。
結果としては、畜産保険衛生所から『新規で養蜂を始める場合は、飼育開始時点の群数と飼育計画を提出してください』とのメール返信と申請書のフォーマットを頂きました。
似たような案内を他県のHPでも見られましたが、飼い始めた時点で遅滞なく申請を届け出るというパターンが多いようです。
申請する場所は、地域ごとに管轄している家畜保健衛生所のようですが、実際にこれから申請を考える人はお住まいの地域の申請場所を確認しておく方が良いと思います。
養蜂届出の例外
蜜蜂を飼育しても届出が不要となる例外もあります。
通年での飼育をしない花粉交配用蜜蜂を飼う場合です。果樹園、野菜生産農家等で栽培する植物の受粉を目的に養蜂されているような例になります。
しかし、その場合には必要なくなった後の『適切な管理と利用後の焼却や返却』と言った対応が求められます。
季節的な養蜂を行う方以外にも、不用意なった巣箱は蜜蜂に感染する病気の予防という観点からも償却・廃棄を徹底する必要があるようです。
個人の蜂蜜販売・消費に対して注意すべき事
養蜂を始めたら採取した蜂蜜や巣蜜をフリマアプリなどで販売したいと考える事もあるかも知れません。
その場合に注意すべき事は何でしょうか。
採集した蜂蜜等を販売するには届出のみで可能
蜂蜜の売買には、許可は不要で保健所への届出のみで可能。
但し、大前提として加熱や加工をしていない状態での販売に限られますので、販売を考える方は販売方法や届出、場合によって必要な許可申請の内容を確認しておくべきでしょう。
※以前は無加工のハチミツ販売には届出も不要でしたが、現在では申請が必要になりました。
一歳未満の乳児に蜂蜜を与えてはいけません
蜂蜜は乳児ボツリヌス症の原因となる事があります。
その為、厚生労働省では、1 歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう関係事 業者及び消費者に対し注意喚起を行うよう通知しています。
ハチミツおよびハチミツを含む食品の販売、取り扱いを行う場合は「1 歳未満の乳児には与えないで下さい。」という情報の表示を徹底するようにします。
個人で日本蜜蜂の養蜂をはじめる上でのトラブル
養蜂は、その他動植物の飼育と決定的に違う事があります。
それは蜂蜜の行動管理がほぼ不可能な事。
なぜなら、養蜂を始めるとは言っても実際に人間が関与する部分は巣箱の提供のみで、後は自然環境と蜜蜂そのものに委ねる事になるからです。
特に日本蜜蜂を対象とした週末養蜂のような趣味の活動では顕著です。
だからこそ、発生するトラブルは事前に予測し、出来る限り予防を徹底してから始めるべきという事になります。
個人の養蜂でよくあるトラブル事例
- ご近所トラブル・事故
周辺に民家や人の集まる場所があるエリアでの養蜂は、周囲からのクレームとしてトラブル化する危険性があります。特に『蜂に刺された(刺されそう)』『心配で近くを通行できない』等のクレームはよく耳にします。
- 蜜源をめぐるトラブル
養蜂は、果樹や野菜類の受粉に必要とされるだけでなく、蜂蜜そのものの採集としても期待されます。そして、養蜂を行うに足る樹木の数は限られている訳です。
当然、限定したエリアに生息可能な蜂群の上限を超える状態が発生すれば、蜜蜂の生息その物が危ぶまれる結果となります。養蜂の届出はこういった蜜源確保のトラブル回避の為とも言われます。
- フン被害によるトラブル
蜜蜂のフンによる汚染被害という物があります。糞害により洗濯物や車等を汚してしまう事例も養蜂を行う中ではよく耳にするトラブルのようです。
- ふそ病やバロア症(ダニ)などの病気
自身が管理する蜜群に起因する、ふそ病やバロア症(ダニ)などの病気の拡大は周囲で行われる他の養蜂にも甚大な被害をもたらします。蜜蜂には、家畜伝染病予防法で定められた疾病がありますので、管理上で大量死などの異常が見られた場合には家畜保健衛生所に届けましょう。
家畜伝染病:ふそ病 届出伝染病:チョーク病、バロア症、アカリンダニ症、ノゼマ症
- スズメバチ被害
スズメバチは秋頃からミツバチを餌とする巣に飛来することがあります。その為、蜜蜂だけでなく飛来したスズメバチが周辺の人も攻撃する事があるため大変危険です。週末養蜂で設置した巣箱にスズメバチが飛来する事でトラブルに発展する可能性がある事も理解しましょう。
自宅で週末養蜂:はじめ方と準備する物
ここまで、養蜂を始めるにあたり知っておくべきルールや注意点、始め方をまとめてみました。
しかし、実際に自然界に生息する日本蜜蜂を呼び、自分で用意した巣箱に入居させ週末養蜂をスタートするには、まだまだ沢山のハードルがあります。
巣箱は自分で作成するのか?日本蜜蜂を誘引するための方策は??
日本蜜蜂の養蜂を始めるためのステップ
- 養蜂を行う場所の確保
- 巣箱の用意(自作又は購入)
- 蜜蜂誘引方法の検討
ニホンミツバチの養蜂を始めるための手順をごく簡単に段階を分けるとこの3ステップ。
場所の確保は、個々の条件によって大きく異なると思いますが、必ず自宅や許可を得た所有者のわかっている場所で実施する事が重要です。
勝手に他人の敷地で養蜂を始めるなど、トラブルを呼び込むだけの行為になる事だと認識してください。
そして、巣箱の用意や誘引に関しては、自作・購入とその内容においても選択肢は様々です。2号の実施した内容は下記の週末養蜂日記でも紹介しています。
週末養蜂日記:日本蜜蜂の養蜂チャレンジの活動ブログ
実際に当サイト『ぶーちゃんばあばの畑』内のカテゴリーとして、サイト管理者である2号が活動した週末養蜂の記録を記事として投稿しています。
全くの未経験から、日本蜜蜂を呼ぶための待ち箱を製作し、自宅(実家)の畑や空き地に設置。初めて養蜂にチャレンジする様子をこちらに追加して参りますので各記事からご覧ください(2023シーズンは惨敗)。
ミツバチさんCome on!!