水沢観音RETURNS

10月中旬のある日曜日。

例によって朝早く自宅を出て、ぶーちゃんばあばのお家でご飯を食べていた2号に野菜の出荷を手伝いに来ていた3号が話しかけてきた。

3号:かあちゃん。なんか、にーちゃんに話が有るんじゃなかったん?

当のばあばは、卵かけごはんを頬張る2号の目の前でお茶を飲んみながら、微笑を浮かべているのだから嫌な気しかしない。

2号:なに?

ばあば:ほれ、寒くなって来たから作業場に風よけをつけて貰おうかと思って。

ばあばの家で野菜の出荷作業を行うのは、作業場という名の物置。畑から収穫して来た野菜を選別したり箱詰めしたりと作業する場である。その作業場も母屋や離れと同じく、かなりの年代物でいたるところが限界に来ている(笑)。

一昨年には雨水で朽ちかけた梁を補強するのに終日費やした記憶がある。そして、その前の年には無駄に広い作業場に風が吹き込まぬように冬場は波板で作った取り外し可能な簡易的な壁を設置している。

2号:んー・・・解った。これ食べたらやっとくわー。

3号:他にもあるんじゃなかったん?

ばあば:あぁ。ほれ今日は、思ったよりブロッコリーが大きくならなかったから、出荷は明日にすべーってじいさんと話してたんがね・・・

出た・・・この前置きは、仕事以外の依頼に違いないと察する2号。仕事の頼み事は割とストレートに降ってくるが、面倒ごとや仕事以外の自分の都合で出て来る依頼は前置きが長い。

そう思った2号の予感は的中した。

ばあば:・・・去年、水沢観音連れてって貰ったろ?で、今年も米が良く採れたからお参り行けたらいいなーって思ったんだがね。

「だがね」じゃねーし・・・と心で思う2号。と同時にほぼ諦めて2-1号に視線を移す。

2号:2-1号どうする?ばあばが水沢観音行きたいんだってー。

2-1号:えー・・・そうなん?んー・・・どっちでも良いよ?早く帰ってくる?

それ、どっちでも良くねーじゃん。

「本当はここでゲームでもしながらだらだら休日を満喫したいけど、嫌だって言ったら父親が機嫌を悪くするからな・・」という思惑が駄々洩れしている。

相手をするのも面倒なので、まずは最初の依頼を片付けてから返答する事にして作業場で仮設の壁を取り付け戻って来たところで、ばあばにご報告である。

2号:取り敢えずまだ早いから、洗車してから出て良いよね?用意しておいてね。

ばあば:わるいんねー♪

2号にしてみれば。完全にデジャブである。詳しくはこちらをご覧ください(笑)

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水沢観音&伊香保温泉RETURNS

2号が洗車をしている間、2-1号にはゲームを許可しばあばには準備をするように話していた。

洗車をしていると早速支度を終えたばあばがやって来て、洗車までして気を使わなくても良い等、勝手な事を言って来る(笑)。こっちの都合なんですけど・・・とあしらい出発の準備が整うと2-1号に声を掛けいざ出発である。

昨年は、4兄弟であるばあばの長女も誘って行ったので確認するとやはり同行する事になり、姉ばあばの家に向かっ走り出した。するとばあばが何やら姉ばあばと電話で話し始め、何かを了承しているのが聞こえた。そこで2-1号が・・

2-1号:何?どうしたの?

ばあば:大ねーちゃんが、中ねーちゃんから電話があって「私も行っていいかい?」って言われたらしいから、そっちも寄って貰っていいかね?

まさかの増員である(笑)

2号的には、一人も三人も変わらないので検討するまでもなく了承したのだが、ここでも昨年のデジャブが発生する。

2-1号:えーーー・・・なんで?3人じゃないの?他のばあばも来るの?

2号:あ゛?去年も一緒に行ったじゃん?何か文句ある?

2-1号:ない

本当に代り映えしないどころの話でなく、昨年と全く同じ車中の空気感である。変わっている事と言えば、一年を経過して2-1号も多少は覚えたらしく無駄な抵抗はしなくなった事くらい。

抵抗はしなくても一気に口数が少なくなった2-1号に対して、ばあばがまた気を使いだして飴や飲み物を渡すが・・・そんな事では盛り上がるはずもない(笑)

折角の外出、しかも姉妹3人の日帰り観光で出鼻からこんな調子では、いくらばあばと言えども哀れと感じた2号。合流前にテンションを上げてやろうとばあばに予定の確認をする。

2号:帰りの時間って特に急がないんでしょ?

ばあば:特に予定はねーから大丈夫だよ。ねーちゃんも大丈夫なんじゃねん?

2号:んじゃ・・・去年と一緒なら、水沢観音行って伊香保かどっかで温泉でも入って帰ってくれば良いんだよね?帰りに高崎寄ってもいい?

ばあば:良いよ。何かあるんかい?

2号:あーね、2-1号が行きたがるようなところがね。

2-1号:なに?どこ?

2号:高崎にはアニメイトがあるんだよね。

少し前、2号が会社の用事で休日に秋葉原に行った事があった。最近転生物のアニメにハマってる2-1号に声を掛けるとかなり興味津々らしく「行ってみたい」との事。

そして、めちゃめちゃ秋葉原を堪能した2-1号に付き添ってかなりの距離を歩かされた。その際に最も時間を割いたのがアニメイトだ(笑)。

2-1号:マジ!!!!???アニメイトあるの?寄ってくれるの?

2号:まぁ、良い子にしてたらね。

アニメイト最強説の誕生です。

一瞬でテンションがMAXまで上がった2-1号を助手席に姉ばあば、中ばあばを回収。そして、はばあば3人が後部座席でご歓談、助手席では2-1号がYoutubeでアニソンを流しているしているというカオスな状況となった車で水沢観音に向かうのであった。

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GUNMA in ばあば3人と子供1人

焼きまんじゅうが焼きあがるのを待つ、ばあばご一行

JORU♪JOUR♪FMぐんま~・・・って中・高生の頃にラジオから流れていたフレーズが未だに耳に残っている位、群馬に慣れ親しんでる2号。

コロナで外出が極端に減ったものの、やはりぶーちゃんばあばの家から出かけるとなると選択肢の殆どは群馬エリアです(笑)。

移動の車中で、念のため希望を確認しても特別な案は出なかった為、水沢観音~伊香保~高崎(アニメイト)のルートで早々に確定。

更に、去年もほぼ同じルートを訪問している為、2-1号までもすでに常連ぶっていて、水沢観音に着いてそうそう「焼きまんじゅう食いたい!」と言い出す始末。参道の露店で、ばあば達は野菜を買いお参りをしてから2-1号ご所望の焼きまんじゅうを食して昨年と同じように伊香保温泉に向かいます。

金欠な2号は、出発時から「俺は一切お金ないから」宣言をしていた為、3人のばあばがスポンサーとなり運転手の2号とおまけの2-1号も焼きまんじゅうや昼食をご馳走になりました♪

昼食はまたまた、昨年と同じく「石段うどん」。
石段街に水沢うどんの有名店である大澤屋が出来ていたのにはちょっとびっくりでしたが、外まで並んでまっている状況を確認して一瞬でスルーします(笑)。

大澤屋の影響でもしかしたらガラガラかと思いきや、石段うどんもそれなりにお客さんが入っておりました。美味しく一緒にうどんをいただいて、その後は2号的目的地の「石段の湯」。

前回は、2号たちが上がってから30分は待たされたので、先にばあば達を石段の湯に送り出して、2-1号と共に石段をうろついた後で温泉にGO。

施設内が広くないのを知ってか、到着時は男性のお客さんが殆どおらず、浴室に入った時にはゼロ。はしゃぐ2-1号と長めに堪能してぽかぽかになってばあば待ちです。

時間調整をしたはずなのに、それでも15分以上待たされて合流。2-1号お待ちかねの高崎に向かいます。

2号がお金ナシ宣言をしていたからか、子供に気を使ったからか・・・その両方かもしれませんが、2-1号は、ばあば達にお小遣いを貰い軍資金も万全となり待ち遠しくてたまらない様子。

事の経緯を嫁にLINEしていた2号。

2号嫁からは、後になって「ばあばも一緒にアニメイト行ったのかと思った!!」と恐ろしい妄想を聞かされたものの、3人はすぐそばの高島屋でウインドショッピングを楽しんでいてもらい、その間に2-1号を連れてアニメイトを訪問。

2-1号的には目的のブツは無かったようですが、それでも楽しかったようで満足して帰路に。結局、ばあばの家に戻って来たのは夕食直前と完全に日帰り観光な一日でした。