9月後半に入るとじーじとばあばの家でも稲刈りのタイミングが気になりだす頃。
当然、手伝う事になる2号にとっても重要案件なのです。
しかし、この日はまだ収穫前のタイミング。
元の予定では定植させたブロッコリーへの肥料まき等をやるかもといっていたじーじでしたが、雨の為それも見送り。
実家にいた2号はのんびり過ごさせてもらう事にしたのでした。
田んぼと彼岸花
子供の頃、曼殊沙華が苦手だった2号。
そもそも、奇妙な姿かたちと、自然界で目にする植物の中では、突出して濃い深紅の花であること。
それに加えて曼殊沙華という名前の字面も、死後の世界を連想させるようで不気味に感じて、彼岸花としか呼んだ事がありません(笑)。
挙句の果てには、球根に毒があるうえ、非常食として食べられると聞かされた時には、子供の頭で理解が追い付くはずがありません。
そんな花が、自宅の田んぼの周辺にも数知れず一斉に花を咲かせるのです。
子供の頃は、稲刈りの時期になると兄弟そろって手伝いに駆り出され、歩き回っていた田んぼの周りには沢山の彼岸花。
もう、なんの嫌がらせなの?って感じで怖かった思い出があります。
しかし、毒があるからこそ田舎の田んぼや畑の畦に植えられるようになったんだそう。
特に田んぼは、畦のすぐ横に小さな水路を通して、田んぼに水を引く為、モグラや害獣から畦を守るために彼岸花が植えられたのだとか。
確かに、田植え時期に水路や畦に空いたモグラの穴は厄介なので納得ですが、子供の頃知りたかった情報でもあります。
そうだ彼岸花見に行こう
対して、都会育ちの2号嫁は結婚して間もない頃、田んぼの側に大量に咲く彼岸花をみて感動し、実家の義母に写真を送っていました。
受診した義母は『埼玉の巾着田っていう曼殊沙華の名所があるってTVで見たわ。そこにいるの?』と返信していたくらい(笑)。
実際には、巾着田とは比較にならない小規模の彼岸花ですが、非農業従事者には珍しい光景だったのかも知れません。
そんな10年以上前の事を思い出していた日曜の朝7時前。
そろそろ彼岸花が咲いているかと気になって見に行った2号でしたが、田んぼに繋がるあぜ道の入り口に立って見ても、実際に咲いているかは確認出来ず。
奥まで歩けば確認は出来るはずですが、雨でぬかるんだ畦道を歩くのは少しの不安も有って断念。
少しの間考えて、以前に聞いた地元で彼岸花が有名な場所に行ってみる事に決定してドライブ開始。
辿り着いたその場所は、車でも通りやすい田んぼと畑が広がる地域の一角にありました。
ネットの書き込みでは、以前より数が減っているようではありましたが、足に不安を抱える2号でも近づいて撮影できる場所ではありました。
スマホを片手に少しの散策を楽しんだ後、雨に降れる彼岸花をまじまじと見るのは初めてだな、なんて考えながら写真を残す2号でした。
おしまい