時々クレモナ糸を染色する2号
自作のランディングネット製作用にまとめて染色して、必要な分だけ計って使えるように数色は在庫もってるのでぶーちゃんばあばのSHOPに商品として追加してみた訳です。宜しければ下記リンクから(笑)
興味はあるけど実際に染色した事が無いという人に質問を受けたので自分の経験で分かる範囲をご紹介。ちなみに2号は、ほぼダイロン社のプレミアムダイによる染色しか経験がありませんがそのつもりでご覧いただけると幸いです。
こちらは、2号が重ね塗りで調色を実践している様子を手順ごとに画像を添えながらまとめてみましたので是非ご覧ください。
ダイロン プレミアムダイのここが気になる:染め方と扱い方
染色をやってみたいと思う人も実践前にはやはり疑問と不安が沢山だろうと思います。
- 開封後は使い切らなくちゃだめ?
- 初めてでも上手く仕上げられるのか?
- 自分で好みの色を作るには?
初めに気になるところと言えばこのくらいでしょうか。アバウトな性格の2号としては、複雑な仕立ての洋服や事例の少ない素材でなければそこまで神経質にならなくても大丈夫・・と言いたいです。ただ、ポリエステルのように染まらない素材もあるので、事前に確認するようにします。
プレミアムダイ開封後に使い切らなくてはいけないのか
全然そんなことありません(笑)
2号が染色する時は、一回に300g程のクレモナを染色しますが、同じ色ばかりでは飽きてしまうので2~3色を同時に作業する事が多いです。その為、大量に染めるのは負担が多いと考えて始めたのが染料を半分で染める方法。
残った染料は袋の空気を抜いて、切り口をぴったりとテープで密閉。他の半端になったプレミアムダイと一緒にジップロックに入れて再度空気を抜いて保管しています。半年以上たっても基本的には問題を感じた事はありません。
プレミアムダイを初めて使う人でも上手く染められるか?
余程いい加減な染め方をしなければ失敗する事はないと思います。とは言っても、2号が経験あるのはクレモナ糸と一般的な衣類(Tシャツ・綿シャツ)だけなので、当然染め付けたい対象によって左右されるであろう事は言うまでもありません。
ただ、ダイロン社の指定するプレミアムダイの染色方法から大きく外れた事をせず、染色可能とされる素材に対してならあまり心配する事は無いと思います。前の項目のようにプレミアムダイを半分の量で300g染めても仕上がりに不満を持った事はありません。
基本は、ダイロン社のブログ等で推奨する染め方の手順を遵守する事が、失敗しない一番の近道だとはおもいますが(笑)
プレミアムダイで自分好みの色を作るには?おすすめの方法
プレミアムダイを使っていて一番難しいと感じるのがこれ。何度か染色をしていると自分だけのオリジナルカラーで染めてみたくなりますよね?調色とか混色とか言われる事にチャレンジしてみたくなっちゃいます。
ダイロンさんに怒られるかも知れませんが、もし会うことがあったら言って遣りたいと思っている事がひとつあります(笑)。それが混色について。
◎染料を混ぜてオリジナルカラーが作れるのは?
混色したい場合はマルチをお使いください。
マルチの染料は少しずつ取り出して使うことができます。
お好きな分量で混ぜてオリジナルカラーが作れます。例)マルチの赤+マルチの青→紫
また、淡く染めたい場合は染料の量を減らして染めることができます。プレミアムダイは1袋に染料と定着剤が入っているため、少量ずつ取り出して使うことが出来ません。(少量ずつ使うと染料と定着剤のバランスが崩れ、染め上がりに影響が出るため)1袋:1袋で混ぜることは可能ですが、鮮やかな色には染まらない場合がありますのでご注意ください。
http://dylon.jugem.jp/
メーカーであるダイロンっさんの公式ブログではこう書いています。
確かに、確かに『混色したい場合はマルチをお使いください』・・そう書いてます。『1袋:1袋で混ぜることは可能ですが鮮やかな色には染まらない場合がありますのでご注意ください』とも書いてますが・・・素人にこの文章で自己判断しろというのは残酷すぎる(笑)
これ、2号としては『ムリです』と書いて欲しかった!・・という事で、自身で混色する場合は重ね染め一択で実施しています。
プレミアムダイの混色は一度染めた素材に別の色を重ねたらどんな色になるか。子供の頃にカラーセロハンで色を重ねて遊んだその頃と近い感覚で仕上がる気がします。
プレミアムダイを使うときの注意点と染め方のポイント
- 作業時には手袋必須
- 染色可能な時間は変えられない
- 染料の量より容器と十分な湯量
- 厚物・複雑形状の素材は手間を惜しまない
- 重ね染は連続作業で大丈夫
- 余ったプレミアムダイは保存できる
これは、染色を初めてから数回の実践を経て実感したいくつかの事です。
染色時の手袋について
まず必須というか絶対です(笑)
資金に余裕のない2号は、当初100均で買ったビニール手袋(ポリエチレン40枚入り)を使っていましたが、今では100均のロング手袋です。
まず絶対に破れない、染料を侵入させないという事を念頭に置き選んだ方が良いです。『少しくらいなら濡れても大丈夫』はありません!なぜなら、ほんの数分濡れていただけでもきっちり手に染料が馴染み2~3日は落ちないからです。ダイロンを舐めてはいけません。
長時間は無意味
製品説明にも載っていたかもしれませんが、ダイロン社のプレミアムダイで染色できるのは化学反応の力。当然、その化学反応は無限に続く訳ではないので、規定時間到達イコール反応終了という事です。
よって、紙のような物に色が染みこんでいく事はあっても、本来期待される形で染色されることはなくなります。濃い目に染色したい場合には、商品説明の規定湯量よりも少なくして濃い原液を作るか、重ね塗りする方が賢明です。
ちなみに、ダイロン社の他の染料である【ダイロンマルチ】は80°程度の熱めのお湯で染色しますが余った染料を保存して、後日温め直しての再利用も可能です。
湯量は多い方が失敗し難い
これは、全てに該当する訳ではありませんがムラなく仕上げたい場合に大切な染め方のポイントだと思っています。
具体的に言うと、小さいバケツで濃い目の液体で染めるより、大きい容器に薄めの液体で重ねて染めた方が失敗は少ないという事。
何度か実践して染具合等が想像できるようになるまでは、どんな物、どの程度の量であれば「こう」というのがつかめないと思うからです。染色する対象に対して容器が小さいと満遍なく染み込ませるという行為自体の難易度が上がるという訳です。
厚物・複雑形状の物は手間を惜しんじゃダメ
染色を始めた初期の頃、それまで大丈夫だったからと油断をして染色に挑んだことがありました。糸を束ねた『かせ糸』の状態で染めていましたが、染料に漬け込んで揉んだり混ぜたりする工程で手を抜いた結果、糸の折り目が他の場所より薄く仕上がりました。
厚手の生地や縫製個所が多い衣類を染色する場合には、気になる個所に染料を揉み込むような意識を持って丁寧に行うようにしましょう。ただし、前項目のように作業時間には限りがある事は念頭に置いておきます。
プレミアムダイに限った話ではありませんが、DIYで染色をする際の染め方の中でもポイントなるものの一つかと思います。
重ね染めは連続作業で大丈夫
最初に染め付けた色とは異なる色を後から重ねて混色する場合。
何となく、一度乾かしてから改めて作業をするべきでは?と漠然と考えてしまう人がいますが、あまり神経質になる必要はありません。
なぜなら、最初の染色作業後に流水で濯ぎ余計な染料は落としています。そして、その頃には染料の反応も負えていると考えられるからです。一度目の染色が終わった後で素材を絞り、余計な水分を取り除けば次の染色を行えます。一度目に染めた色が染みだして重ね染め時にムラになるような事はありません。当然、一度目の染付時間が規定より大幅に短ければこの限りではないと思っています。
余ったプレミアムダイは保存密閉して保存する
「保存できない」や「分割して使えない」と言われることがありますがそんな事はありません。
湿気に弱いので密閉必須ですが余ったプレミアムダイは保存可能です。推奨されていない主たる理由は品質(染色具合)の問題だろうと思います。
メーカーが言っているように染料と定着材が粉末状で同じ袋に入っている訳ですから、小分けにして使う場合に適切な比率で別けられるとは言えません。想像ですが、その事から染色の品質にばらつきが出たり、仕上がりが良くないと不評を買う恐れがあるので非推奨なのかなって思ってます。
でも!2号的には声を大にして言いたい。
混色よりはよっぽどリスクが少ないです!!
おまけ:2号とプレミアムダイ
ランディングネットを自分で編む時、または誰かに頼まれた時にクレモナ糸を染める2号。染め方もかなり自己流になっていますが、殆どの場合は染料としてプレミアムダイを使うという感じです。
クレモナ糸は80°もあるお湯では縮んでしまうから、低温でしっかり染められるプレミアムダイが向いている為です。
なにはともあれ、染色に興味を持ったという方は試してみるのも面白いと思います。
プレミアムダイは安易に混ぜると失敗しちゃう:失敗の記憶
初めてプレミアムダイで混色したときの失敗にまつわる話。
少量づつ取り分けると定着材・染料のバランスが崩れて上手く染まらないという注意点を参考に1袋:1袋で混色しました。
随分前の事で何色だったか定かでないですが、おそらく赤系と黄系でオレンジを作りたかったのだろうと思います(それとも赤系統とブルー系で調色しようとした時だったのでしょうか・・・記憶があいまいですみません)。
いずれにしても・・・
出来上がったのはグレーでしたけどね!!
初の混色にも関わらず、横着な2号は2度染めで色を調整しようとは思えなかったので、普段の倍量(と言っても規定量w)にあたるプレミアムダイ2色、計2袋を全て混ぜて挑んだのです。
その先に灰色の明日が待ってるなんて思いもよらず(笑)
クレモナは比較的色の定着度が弱いというのもありますが、袋2つで作ったプレミアムダイの染色用液体はクレモナ投入前からハズレの空気感満載。ただし、普段も「え?この色でちゃんとパッケージ通りの色になるの?」と思わせるのもプレミアムダイ。投入しましたよ、約500gのクレモナ糸。
今となっては懐かしい思い出ではあるのですが、この出来事以来、プレミアムダイでは染料を混ぜて混色しようと試す事すらしていません。
仮に普通に混ぜたとしても組み合わせによって、相性良く期待通りの染色ができるのかもしれません。ダイロンに限らず色を混ぜる時には、濃さや組み合わせに十分な注意が必要といえるでしょう。
それでも2号としてはプレミアムダイの混色は限りなく難しいと考え、この経験から2度染めを強くお勧めしています。
重ね染めの方法は下段のリンクから詳細ページをご確認ください。
2号的 失敗しないプレミアムダイの染色術
飽きっぽい2号。
同じ色の糸を大量に作るなら、2~3色を同時に作る方が楽しいのです。そこで、普段からプレミアムダイは半分ずつ使う癖がついている(笑)。では、染色する対象も半分かと言えば、答えはNO!
メーカー推奨では、50gのプレミアムダイで染められる繊維は250gまでとされていますが気にしない。
染めるクレモナ糸の重量は1束300g程度。そして、プレミアムダイの使用量は指定の半分25g(笑)
当然、お湯と塩も既定の半分に調整して使います。上記にも書きましたが、染色のメカニズムが化学反応である以上、その比率は正しいに越したことはありません。
ただし染める対象の多くは、縛った部分などの無いかせ糸(丸く束ねてネジった物)の状態であるので、束ねている糸とねじり部分にさえ気を付ければ均一に染まりやすい素材であるとも言えます。
他にも、上部の写真にあるTシャツではLLサイズとSサイズの2着を同じバケツで染色です。2号・2-1号のお揃いTシャツは総重量500g前後で、プレミアムダイ 一袋(50g)で染ムラも無く奇麗に仕上がったと評判でした(嫁からw)
おしまい。
おまけ
実際に2号がクレモナ糸を染色する際の手順を解説。染色・重ね染め・色止め等を画像と一緒にご紹介。
ぶーちゃんばあばの野菜と染色したクレモナを含むDIY品の販売もしています(笑)