種もみ

実家の離れを勝手にDIYで改装すると決めて、2-1号と共にロフトを作っていたこの日。色々と資材を加工しているタイミングで、ぶーちゃんばあばがやってきた。

ばあば:はじめるでー

2号:何を?

ばあば:稲の種まきだわ。

ぶーちゃんばあばの家の場合、種もみは、一度水につけた後で再度軽く乾かし、肥料の含まれる底敷きが入った育苗箱に蒔かれる。種もみの上から土を掛けた後、むしろを掛けてたっぷりの水分を含ませた状態で温かくしておくことで発芽するのだそう。

種もみを蒔く前の育苗箱にたっぷりを水分を含ませる役割の2-1号

毎年の事ながら、この作業中にはじーじVS家族の構図になる。

じーじとばあばの家は、田んぼもさして広くない。
その為、田植えの準備と言っても大した量ではないのだが作業の特性上、複数人で行わなければならず駆り出される。

この日のメンバーは、じーじ&ばあば、2号、3号と2-1号の5人。

育苗箱には、種もみと土を手動の機材を使って蒔いていく。大きくはないが、コンベア状になった手動機械に育苗箱を乗せてハンドルを回すと種が蒔かれ、次に土がかけられて運ばれる仕組みだ。

じーじは、ハンドル係。
ばあばが種まき機に育苗箱をセットする係、2号、3号が土の継ぎ足しと出て来た育成箱を受け取って並べていく係に任命。

ガラガラとハンドルを回せばコンベアが動き、育苗箱が進みながら種まきがされるという便利なグッズ。しかし、かなり大雑把な作りのくせに、全てが同時に動く上に蒔かれる種の量も、被せられる土の量も微調整が難しい。

たっぷりと水を含んで、種もみと土がかけられた育苗箱は感覚的には5kgを超える。
出て来た育苗箱を受け取って、整理しながら積んでいくにもそこそこの体力が必要になるのです。

にも拘わらず、基本的にじーじのペースでハンドルを回す為、周囲はその速度に合わせて動かなければならなず、呼吸が合わないと即もめごととなる(笑)

タバコを吸いながら容赦なくハンドルを回し、あちこちに指示を出すじーじに対して、ハンドル係以外の3人は徐々に我慢できなくなり声を荒げる。

毎年、この時期に見られる風物詩とすら言える。