古い日本家屋の一部には、高窓のある建物があります。
埼玉や群馬で高窓のある農家は、殆どの場合で旧養蚕農家なんだろうと思います。
2号の実家である、じーじとばあばの家もこのタイプの作りで、大昔は2階で養蚕を行っていたんだそうです。
そんな実家も、じーじの代になって養豚へとシフトしてからは、2階はただの物置。
そして、子供たちが成長すると改築して子供部屋を作り、現在に至るのです。
高窓が壊れて穴が開いた
『こないだの大風で高窓が壊れちまったんだ』
じーじがこんな事を言っているのを聞いたのは、3月下旬。
確かに母屋の屋根を見ると、ぽっかりと大きく壁面の剥がれた箇所が目に入ります。
しかし、この時の2号はやっと松葉杖ナシで歩行するようになった程度、骨折からの回復途上だったため、とてもじゃないけど手を出せる案件じゃないと放置したのです(笑)。
それから半年近く。
8月になると台風発生のニュースもチラホラと聞かれ、どうしても高窓が気になってしまう2号。
『とりあえず、適当に材料買って来て穴を塞ぐから、材料費はよろしく』
とじーじに伝え、近所のホームセンターに向かったのでした。
ぶっちゃけ、足の状態に不安は残り、思い通りに柱や梁を登れるだろうかとも思いましたが、他に対応する人材もおらず『ダメなら諦めれば良いか』と安直に考えて動き出したのです。
150年(?)も頑張ったのね
日本のどの田舎に行っても、残っている古い家屋を見ると感心させられます。
木と土だけで組み上げられた建物が、今でもそこで生活する人を守っていると考えただけでもびっくりです。
母屋の2階に上がり、梯子を掛けて高窓迄のぼった2号ですが、そこで組まれた木の柱や梁をみると更にその年月や当時の技術を身近に感じ、感慨深いものがありました。
その後、補修が必要な高窓のサイズを図り、再度表に出て、ホームセンターで仕入れた材料を加工。
杉板の表面をバーナーで焼いて、防腐加工と簡単に塗料を塗り、乾いたところで高窓に打ち付けていきました。
2階の更に上に突き出している場所なんて、身近で見られる事も無いだろうと、かなり適当な作業で進めて2時間足らずで修繕も完了です。
外に出て、補修箇所を確認すると、焼いた杉板を張り付けた部分は、やはり周囲と違うのがわかります。
しかし、この後風雨にさらされる事になるので、程なくして馴染む事でしょう。
実は、じーじとばあばの家の正確な築年数は不明です(笑)。
じーじも、そのおとうちゃんも生まれた時には、既にそこに存在していた家なので、正確な年数がわからないのも仕方ありません。
祖母やじーじから聞いた話からの想定でしかありませんが、そんな所もまた面白いなと思う2号なのでした。
おしまい