3月の家庭菜園『今から種まき可能な野菜はなに?』

3月に入ると、日差しが少しずつ暖かくなり、いよいよ本格的な家庭菜園シーズンが幕を開けます!春の訪れとともに、土に触れたい、何かを育てたいという気持ちがむくむくと湧いてくる方も多いのではないでしょうか。この時期は、さまざまな野菜の種まきや植え付けの適期となり、一年の中でも特に活気あふれる季節です。
「何から始めたらいいんだろう?」と迷う初心者の方もご安心ください。3月に適した野菜は種類も豊富で、比較的育てやすいものもたくさんあります。適切な時期に種をまき、苗を植え付けることで、春から初夏にかけて新鮮で美味しい野菜を収穫する喜びを味わえますよ。
3月に推奨される野菜の栽培期間やポイント、注意点を初心者の方にもわかりやすく解説します。さあ、一緒に春の家庭菜園をスタートさせましょう!
3月に種蒔き・植え付けを行う野菜一覧
種蒔き時期・植え付け時期の一覧は、関東周辺の一般的な平地を基準に表示していますので、お住まいの地域や環境(標高や日照時間等)の地域の気候差を加味してお考え下さい。
種まき野菜
- エダマメ/収穫までの期間:約8~15週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
鳥に食べられやすいので、種まきはポット育苗がおすすめです。種をまいた後、土が湿りすぎると芽が出にくくなることがあるので、事前に畑を湿らせておき、数日間は水やりを控えるのがポイントです。元気に育てるためには、水溶性のリン酸肥料が効果的ですよ。 - コマツナ/収穫までの期間:約3~5週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
コマツナは育つのがとても早いので、短期間で収穫できるのが魅力です。収穫時期をずらして長く楽しむために、数回に分けて種をまくのがおすすめです。まだ肌寒い時期はビニールトンネルや不織布で保温してあげると良いでしょう。基本的に追肥は不要で、アオムシなどの害虫対策には防虫ネットが有効です。 - シュンギク/収穫までの期間:約3~4週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
病気になりにくく、初心者でも育てやすい野菜です。草丈が20~25cmになったら収穫の目安。わき芽も摘み取って収穫できるので、長く楽しめます。株が広がるタイプのシュンギクは追肥が不要です。高温多湿だとべと病が発生することもあるので、適度な換気を心がけてくださいね。 - ミズナ/収穫までの期間:約3~6週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
「水入菜(みずいりな)」と呼ばれるほど、水管理が重要な野菜で、少し多めの水分を好みます。育ち始めの時期に気温が低いと、花芽がついてしまう(とう立ち)ことがあるので、保温対策が必要です。水はけの良い場所を選び、土の水分を適切に保つようにしましょう。 - ニンジン/収穫までの期間:約13~14週間程度/栽培難易度 ★★★☆☆
ニンジンの種は芽が出にくい性質があるので、種をまいた後、土を乾燥させないようにこまめな水やりが欠かせません。強い雨や雑草にも注意が必要です。もみ殻をまいたり、覆い資材を使ったりすると、土の乾燥を防ぎ、鳥からの被害も減らせるので試してみてください。 - レタス/収穫までの期間:約6~11週間程度/栽培難易度 ★★★☆☆
レタスの種はデリケートなので、ポットで苗を育てて、本葉が5~6枚になったら畑に植え付けるのが一般的です。発芽には光が必要なので、種まき後の土はごく薄くかぶせる程度に。暑いと芽が出にくいので、涼しい場所で管理しましょう。外側の葉からかき取るように収穫すれば、繰り返し楽しめます。 - ダイコン/収穫までの期間:約8~10週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
3月~4月は初夏に収穫するダイコンの種まきに適した時期です。ただし、低温期に種をまくと、**「とう立ち(花茎が伸びること)」**してしまうことがあるので注意しましょう。昼間の温度が20℃以上になることで花芽の形成が抑えられます。畑を深く耕して土づくりをしっかり行い、土の水分を安定させることが大切です。 - ゴボウ/収穫までの期間:約18~20週間程度/栽培難易度 ★★★☆☆
ゴボウは同じ場所で続けて栽培するのを嫌うので、少なくとも5年間はゴボウを育てていない畑を選びましょう。種の皮が硬いので、一晩水に浸して、芽が出やすくする「催芽処理」をすると良いです。芽が出るまでは土を乾燥させないように管理し、防虫ネットで害虫から守ってあげてください。 - ホウレンソウ/収穫までの期間:約5~7週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
ホウレンソウは寒い時期に育つのに適した野菜で、秋から春にかけての栽培に向いています。3月に種まきをする場合は、トンネルなどで保温してあげると良いでしょう。土が乾燥しすぎるのも、湿りすぎるのも嫌うので、水はけの良い土を選び、適切な水やりを心がけてください。
定植する野菜
- サトイモ/収穫までの期間:約25~30週間程度/栽培難易度 ★★★☆☆
3月下旬~4月中旬が植え付けにぴったりの時期です。同じ場所での連作は避け、水はけと同時に保水性も良い土を選びましょう。肥料が多すぎると子芋が小さくなってしまうことがあるので注意が必要です。病気のない、健康な種芋を選ぶことが大切ですよ。 - ジャガイモ/収穫までの期間:約12~13週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
種芋の植え付けは3月上旬~中旬が目安です。土が深く耕され、栄養豊かで水はけの良い畑を選びましょう。ジャガイモの病気である「そうか病」を防ぐためには、堆肥を植え付け直前に施すのではなく、前の作物に使って十分腐熟させておくのが理想的です。 - ブロッコリー/収穫までの期間:約10~12週間程度/栽培難易度 ★★★☆☆
温暖な地域では3月~4月が苗を植え付けるのに適しています。ブロッコリーは根が浅く、水浸しになると弱りやすいので、畑の畝(うね)を10cmくらい高くして植え付けましょう。本葉が4枚程度広がり、茎が太く丈の低いしっかりした苗を、夕方か曇りの日に植え付けるのがおすすめです。 - フキ/収穫までの期間:2年目春以降/栽培難易度 ★★☆☆☆
3月中旬~下旬が植え付けの適期で、収穫は2年目の春からになります。水はけが良く、適度に湿り気のある土壌がフキの栽培に適しています。植え付けた後はたっぷりと水を与え、敷きわらをして土の乾燥を防いだり、雑草が生えるのを抑えたりしましょう。 - タラノメ/収穫までの期間:約2年/栽培難易度 ★★★☆☆
1年間育てた株を2年目の3月下旬から畑に植え付けます。日当たりが良く、水はけの良い、深く耕された場所が適しています。株と株の間を広めにとることで、作業がしやすくなり、タラノメも健康に育ちます。 - ソラマメ/収穫までの期間:約16~18週間程度/栽培難易度 ★★☆☆☆
本葉が2~3枚になった頃が植え付けに適しています。鳥の被害が多いので、ポットで苗を育ててから畑に植え付けるのがおすすめです。アブラムシ対策には、銀色の線が入った黒マルチを使うのが特に効果的です。植え付ける際は、根鉢を崩さないように慎重に行いましょう。
3月の野菜栽培Point
当然、それぞれの野菜に適した土壌環境や栽培方法は異なります。また、同じ野菜の種類でも品種・栽培方法(トンネル栽培・ハウス等)によって種蒔き時期は異なる場合がありますので、タネや苗の購入時によく確認する事をお勧めします。
3月は春野菜のオンパレード!
3月の家庭菜園は、気温も徐々に上がり始め、多くの野菜が活発に育ち始める絶好の時期です。この時期に種まきや定植を行うことで、春から初夏にかけて収穫が期待できる野菜がたくさんあります。
特に、土づくりと水管理が成功の鍵を握ります。それぞれの野菜が好む環境を整え、適切なタイミングで愛情を注いであげましょう。
さあ、3月の暖かい日差しの中で、あなたも家庭菜園を始めてみませんか? きっと、採れたての新鮮な野菜が食卓を豊かにしてくれるはずです!