いざ山登り!間瀬湖周辺歩き【さざえ堂~間瀬ダム】

広い斜面の草原を歩く子供

間瀬湖(間瀬ダム)は、現存する農業用重力式コンクリートダムとして東日本最古と言われる灌漑用ダムによりつくられた小規模な人造湖。景観の美しさ、ヘラブナ釣りのメッカとしても知られます。

田舎者の2号。
子供の頃から畑や田んぼに囲まれた中で過ごして来たものの、大人になってからはすっかり体もなまって日常生活以上には体に負荷をかける事も無い生活。

更に時はコロナで外出自粛が叫ばれ学校も休み。
流石に全く外出が出来ないのは可哀想だと、ある日曜日に2-1号を連れてじーじとばあばの家からほど近い山までハイキングに行くことに。

そんなある日の記録です。

車で訪問した場合の間瀬湖駐車場については、ページ下段で紹介しています

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のんびり里山歩き:高窓の里とさざえ堂

屋根の上に小さな窓のある養蚕農家独特の家屋。画像出典”本庄市観光協会HPより”

目的地は、無理なく歩けて現地でのんびり楽しめるという理由から、2号が子供の頃から馴染みのある小さな湖、間瀬ダムです。

関東近県の方で、ヘラブナ釣りを楽しまれる人にはお馴染みかも知れない場所。この日も湖面に並ぶボートが印象的でした。

この地域は、のほほんと埼玉の田舎を楽しみたい人にはお勧めで、派手な観光スポットこそないものの2号自身も子供の頃から時々訪れていた、思い出の詰まった場所でもあります。

またその周辺は本庄市の観光案内にも載っている「高窓の里」と呼ばれるエリア。かつて養蚕が盛んだった埼玉県北部~上州の面影を色濃く残す集落があります。

昔は養蚕農家であったじーじ&ばあばの家も高窓のある家屋でありますが、改装を繰り返しているため趣とは程遠く、2-1号にもその本来の姿を見せておきたいと周辺を軽く見て回り公園の駐車場に到着。

成身院百体観音堂(さざえ堂)

スタート地点は「間瀬湖(間瀬ダム)」から約3kmの公園。2号も小学校の時に遠足で訪問した成身院百体観音堂。通称「さざえ堂」に隣接する場所です。

ちなみに、成身院は1342年頃に創建された真言宗豊山派の寺院で、ご本尊は不動明王。児玉三十三霊場の第一番札所となっているそう。

境内には、1783年に建立された「さざえ堂」と呼ばれる百体観音堂があって、内部は三層の螺旋構造になっています。一層には秩父三十四霊場、二層には坂東三十三霊場、三層には西国三十三霊場の観音様が祀られています。

その他にも、成身院では宝暦9年(1759年)建立の仁王門や、江戸時代創建の金剛力士像などがが見られます。

2-1号もこのさざえ堂の中に入らせてあげたいなーと思っていたのですが、訪問時は緊急事態宣言前だったとはいえ、当然の自粛で拝観は適わず(残念)。

久々に青空の下、気持ちよくハイキングスタートです。

さざえ堂の拝観は、本庄市観光農業センターで受付を行って入ります

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間瀬湖へ出発?アスレチックはどこだ?

そのまま、ハイキングスタートと思っていたところで案内板をみていた2-1号がある事に気づいて声を上げる。

「あ!アスレチックがあるんじゃん!俺遊びたい!!」と同時に2号としては、無駄な体力は使わずに済むに越したことはないと、その意見をスルーしたい気持ちでいっぱいになります。 

間瀬ダムは、割と標高が低い場所。地域の農業用に建設されたダムであるので、それこそ、中学生の頃には多少息を切らしながらも自転車で登れる程度の比較的ゆるやかな傾斜を上った所に位置しています。

この日、GPSロガーのスマホアプリを使用しながら行動したところ、堰堤の上をウロウロしていた時に示していた数字で海抜162m。そこから第二間瀬湖までプラス一キロ。

自分の体力に相談したところでは無駄な活動は避けようと思っていた矢先にこの提案である。それでも、結局は2-1号の希望を優先して丘陵状になる公園の斜面を登りアスレチック広場なる物を目指す事に。

ところが一回りしたはずの園内にアスレチックを見つける事が出来ない。諦めようという2号に対し、頑なに遊具にこだわる2-1号との協議の結果、再度捜索開始(笑)。

丘陵上の地形である上に雑木林を縫うようにして歩道が通る公園の為、見落としたのかと公園内で最も高い場所まで登ってみるがやはりそれらしき物は見当たない。上った斜面を下りながら、やっと頭に浮かんだ応えは最初に通りがかった東屋のある草原。

改めて案内板を確認しても、やはり場所は一致するように思える。そう、遊具は老朽化等の影響であろう・・・撤去されていたのである(最上部写真)。

管理の人。撤去した遊具は、どうか案内板からも撤去しておいてください

間瀬湖出発前にかなりのHPを消耗する羽目になりましたから・・(笑)。

間瀬堰堤にGO

最初の目的地「間瀬第一ダム」の堰堤から

結局、公園を2周して汗だくになるという徒労の後、間瀬湖に向かい親子で楽しいハイキングをスタートです。

開始数百メートルで「俺疲れた」と休憩を求める2-1号を放置する事2回。なだらかな坂道を登りコーナーを抜けると懐かしいダムの堰堤が見えてきます。

何度となく眺めた風景は、10年前、20年前の記憶とほんの少しも誤差が無いように思え感慨深く思いながら第一目的地の間瀬ダムに到着。

県道沿いにあるにも関わらず、堰堤周辺には路肩以外に駐車スペースと呼べるような場所がないのも相変わらずで、対向車が来ればすれ違うにも気を遣う有様(車で遊びに行きたい人はコチラもご覧ください)。

満水の湖面、ヘラブナ釣りを楽しむ人達の様子を眺め、管理棟を覗き込んで小休止。実は、全く知らなかったのですが、2000年に有形登録文化財として登録されている事を今回の訪問で初めて認識。

なぜかその事を2-1号に自慢しながら、間瀬ダムの砂防堰堤でもある第二間瀬を目指して気分良くハイキング再開です。

間瀬堰堤は、利根川水系に属する間瀬川の上流域をせき止め、洪水を防ぎ、かんがい用水を確保するため8年の歳月(昭和5年~昭和12年)をかけて築造された東日本に現存する最古の農業用重力式コンクリートダムです。堤体の高さ27.5m、堤体の長さ126m、総貯水量530,000m3。堤体上流側に上部・中部・下部3か所の取水口をもち、洪水吐は中央越流式非調整型です。

引用:農林水産省HP
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第二間瀬湖にて

昼食予定&目的地 第二間瀬湖でパシャリ

間瀬ダムから更に1.5kmほど上流に向かって、それまでよりも緩やかな湖沿いの坂道を歩くとほどなくして2号的本日の目的地『第二間瀬湖』に到着です。

中学生の頃には、何度も自転車で坂を上りブラックバスを釣りに来ていた思い出の場所です。第一の方は外来魚駆除等を行う事もあるようですが、第二に関してはどうなんですかね?

遠い2号の記憶の中では、間瀬湖と言えばブラックバスとブルーギル。

少し世代が上の人たちには、ヘラブナの釣場として知られる存在ですが、ブラックバスやブルーギルが外来魚として駆除対象の様に扱われるようになってからは、間瀬湖でのそれら魚の位置付けがどうなのかよく理解していない2号です。

しかし、ブルーギルやブラックバス、鯉釣りに訪れる人は今でもいるようで、この日も離れた場所で数名のルアーマンが気持ちよさそうにロッドを振ってました。

近くの流れ込みの水が湧きだしている場所を見つけ即水遊びに移行する2-1号。

同じ間瀬湖と呼ばれるエリアでも、第一の方は流れ込み以外の足場になる岸はへら師さんのテリトリーなので、水辺に降りるのも気が引けますが、こちらには何カ所か開けた下りられる場所があります。

今回、上部の流れ込みには行きませんでしたが、開けた岸でBBQも気持ちいいんですよね(荷物運搬がめちゃ大変ですけど)。

小さな沢が流れ込んでいる、湖の中ごろにある湖岸におりて昼食&休憩タイム。

前日の雨が嘘のように晴れた空の下、心地よい風を感じながらのんびりしながら、水遊びして、石を投げて、2号作のおにぎり食べて久々にのんびり間瀬湖を満喫です。

車の場合は、第二の方が道幅にやや余裕はありますが、こちらは近隣に駐車場もないので、路肩から斜面にかけてスペースの空いている部分に駐車するか、少し離れたスペースに車を停めるしか選択肢はありません。

まぁ、そんな環境もあるから何年たっても中学生だった2号がバス釣りの為に通った間瀬湖と同じ姿が残っているのかなとも思います。

2号の思い出

2-1号を始めて釣りに連れて来たのもここ。

更に2号自身も子供の頃にじーじに連れられ、湖に流れ込む沢にサワガニを取りにつれて来てもらった思い出もある場所。

実家を離れた今でも、時々思い出して様子を見に来たくなるので不思議です。

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間瀬湖からの帰り道&駐車場・簡易情報

帰り道は、第二間瀬湖の堰堤前から細い道を下におり、対岸から帰りました。

第一の横を通るときには、間瀬湖往路よりも湖の姿がよく見えるので、釣り人の釣果はどうかとついつい目がいき隣で話しかける2-1号に怒られながら歩きます(笑)。

そのまま堰堤を越えて下れば、前日の雨で湛えた水を涼しげに放流する間瀬ダムの姿がよく見えます。満水になった湖面から堰堤を伝って水の流れる様子は、文化財としても納得の景観。

子供の頃から幾度となく訪れているこの場所。

ただの古いダムだと思っていたのに知らない間に有形登録文化財に指定されていたという2号にとってのプチサプライズ情報も、普段と違い徒歩での移動だったから知れた事でした。

どこで覚えたか解らない格好つけたポーズで間瀬ダムの堰堤を眺める2-1号

まぁ、そんな2号の思いは我が子に全く伝わらず、堰堤・水門をさらっと眺めたら、親子でお馬鹿な話をしながらスタート地点へと向かいます。

出発前には「山に登ってくる!登山だよ!」とじーじとばあばに話して来たものの、終わってみれば少しの坂道を歩いただけのピクニックに(笑)。

昼食時間ふくめ約3時間と短時間のお散歩でしたが、それでもたまには自分の足でのんびり歩くのも良い物だと感じられる外出でした。

間瀬湖は、関越道本庄児玉ICより約20分。途中の道は空いていて走りやすいアクセスの良い場所にありますが、間瀬湖自体を目的地にナビ通りに向かうと駐車場には辿り着きません。堰堤直前で道幅が狭くなり、一部のへら鮒釣りの方達が路肩に駐車している場合があるので、堰堤下の間瀬湖駐車場(詳細、下記)を利用するのがおススメです。

駐車場からは趣のある堰堤や水門を眺める事も出来き、天気の良い日には近くの東屋を利用してお弁当を食べたりするのも気持ちが良さそうです。

特別な遊具などは有りませんが、駐車場~第一間瀬湖~第二間瀬湖を散策するだけでも無理なく自然と触れ合えるハイキングになるのではないでしょうか。

間瀬湖駐車場について:要注意

間瀬湖駐車場を利用する場合、堰堤の随分手前で県道284号から分岐する脇道に入る必要があります。左に商店があり、『日本神社』の標識が立つ小さな交差点を間瀬湖に上がる道の側道のように進行方向右側に入る脇道です。また、間瀬湖駐車場は、上記の2-1号がポーズを取っている場所から道を挟んだ反対側に空き地のような未舗装の場所なります。

堰堤は車両の通行を想定しておらず渡る事を禁止されています(以前は黙認されていましたがw)。