「特別栽培農産物」って何?家庭菜園にも関係する?

「ぶーちゃんばあばの畑」をご訪問頂きありがとうございます。

じーじとばあばの畑を手伝い程度だった2号も、最近は自身でも小さな家庭菜園も楽しんでいます。最近、スーパーで「特別栽培」と書かれた野菜を見つけて、ふと立ち止まってしまいました。

これって、どんな野菜だろう?そんな素朴な疑問から、今回はこの「特別栽培農産物」について、調べてみました。そして、もしかして、家庭菜園にも関係ある?

今回は、ちょっと専門的なテーマを2号が感じたことや畑での体験談を交えながら投稿します。

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「特別栽培農産物」って、どんな野菜?

まず一番の疑問、「特別栽培農産物」って何?というところ。

農林水産省が「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」というルールを定めていて、それに沿って作られた野菜が、この名前を名乗ることができるようです。簡単に言うと、これは化学肥料や農薬の使用を減らして作られた野菜のこと。

そして、そのルールの中でも特に大切なのが、「50%以下」という基準です 。

その野菜が作られた地域で、一般的に使われている農薬や化学肥料の量(これを「慣行レベル」と呼びます )と比べて、化学肥料の窒素成分量と節減対象農薬の使用回数が共に50%以下でなければいけないと定められています 。

これは、一般的な農家さんの畑で、「昨年は化成肥料を100g使ったけど、今年は50g以下にしてみよう」と意識するような感じです。、特別栽培農産物を作られているプロの農家さんは基準をクリアするために、きっとたくさんの工夫をしているんだろうなと想像できます。

家庭菜園で実践できる「特別栽培」の考え方

ガイドラインの根幹には、「農業の自然循環機能の維持増進を図り、環境への負荷を低減すること」という考え方があります 。これは、家庭菜園で自然とやっていることではないでしょうか?

例えば、じーじとばあばの畑では、収穫が終わった後の畑は耕して、次の作物を育てる準備をします。

トラクターで土をフカフカにして、野菜が育ちやすい環境を整える。これは、土の力を最大限に引き出すための作業です 。また、家庭菜園などでよくある落ち葉や生ごみを堆肥にして土に混ぜるのも、自然の力を借りた「循環」ですよね。

他にも農薬や化学肥料を減らすための工夫は多くの農家さん、菜園の愛好者さん達にもたくさんあります。虫よけのネットを張ったり、風通しを良くして病気を予防したり。

じーじも毎朝、畑を見回り虫がいたら手で取ったり、病気の兆候がないかを確認しています。こうした日々の細かな作業も環境や安全な野菜作りに通じているんだなと感じます。

畑仕事は大変な時もありますが、こうした一つひとつの工夫が、野菜を元気に育て、おいしい収穫に繋がるんだと思います。家庭菜園を楽しむ人は、特にこの部分が最高の楽しみなんだろうとも感じます。

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ルールと生産者・消費者の思い

「特別栽培農産物」と表示するためには、厳しいルールを守る必要があります。

まず、「無農薬」「減農薬」といった表現は使えません。なぜなら、消費者が「農薬が一切使われていない」と誤解してしまう可能性があるからです 。また、何と比べて減らしたのかが曖昧で分かりにくいため、禁止されているそうです 。

表示する際には、生産者や確認者の氏名、連絡先などをすべて記載しなければなりません 。そして、

節減対象農薬と化学肥料の節減割合も明記する決まりです

このガイドライン、実は法的な強制力はないそうです 。それでも、これに従って野菜を作ることが、消費者の信頼を得て、生産者の努力が評価されることに繋がるとされています 。

家庭菜園で育てた野菜に、こんな表示を付けることはありません。

しかし、もし近所の方に野菜を分ける時、「愛情を込めて、農薬や肥料を最低限に抑えて育てたんだ」と一言添えるだけで、その野菜の価値はグンと高まる気がしますよね。

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2号が感じたこと

「特別栽培農産物」がなんなのか、2号を含め全く知らずにいた人も多かったのではないでしょうか。

正直、「販売」を意識したアプローチだとも思います。

「オーガニック」「無農薬野菜」「有機栽培」と同じように栽培に関わる基準の中で生まれた言葉ですし、その違いを正確に理解している人なんてどれだけマニアなんだろうとも思ってしまいますが(笑)。

それでもです。
様々な工夫をして、努力をして少しでも消費者が喜んで買ってくれる野菜を育てたいとのプロの農家さんの努力を知ることができました。厳しい基準を設けている背景には、「消費者に安心して食べてもらいたい」という作り手の真摯な思いが込められているんだなと感じます。

自分で育てて自分で消費する家庭菜園なら、失敗しても虫がついても自己責任。それとはまったく別の次元でも、改善し取り組んでいる人たちも沢山いて、生産者も消費者も野菜が好きなんだと知りました。

おしまい