6月の今から植える・種蒔きする【梅雨に負けない!家庭菜園:野菜カレンダー】

6月の家庭菜園『今から種まき可能な野菜はなに?』

梅雨に入り、ジメジメとした日が続く6月。雨が多くなるこの時期は、家庭菜園にとっては病害虫の管理が少し大変になる季節でもあります。しかし、この雨が植物の生育には欠かせない恵みとなるのも事実。そして何より、6月は夏野菜の本格的な栽培がスタートする、家庭菜園のハイシーズンなんです!

枝豆やスイートコーンといった人気の夏野菜から、ズッキーニやナス、トマトなどの定番野菜まで、多くの美味しい野菜たちが植え付けの適期を迎えます。これから日差しが強くなる夏に向けて、太陽の恵みをたっぷり浴びて育つ野菜たちを自分の手で育ててみませんか?

今回は、6月に種まきや植え付けがおすすめの野菜と、それぞれの栽培のポイント、そして梅雨時の管理における注意点について、家庭菜園プロの視点から詳しくご紹介します。雨にも負けず、夏野菜の豊かな収穫を目指して、一緒に楽しく家庭菜園に取り組みましょう!

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6月に種蒔き・植え付けを行う野菜一覧

種蒔き時期・植え付け時期の一覧は、関東周辺の一般的な平地を基準に表示していますので、お住いの地域や環境(標高や日照時間等)の地域の気候差を加味してお考え下さい。

タネまきできる野菜

  • エダマメ/収穫までの期間:約16~19週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    晩生種は6月上旬から7月上旬に種まきが可能です。排水対策が特に重要で、水はけの悪い場所では高畝にするなどの工夫が必要です。肥料が多すぎるとツルばかり伸びてしまう(つるぼけ)ので注意し、特に晩生種は窒素過多に敏感です。花が咲いた後の追肥は味を落とすため避けてください。鳥害を防ぐためポットで苗を育ててから植え付けるのも良い方法です。
  • ゴマ/収穫までの期間:約12~16週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    6月中下旬の十分暖かくなってから種をまきます。夏の高温と乾燥に強く、比較的簡単に栽培できます。肥料のやり過ぎは倒れてしまう原因になるので控えめにしましょう。酸性土壌では育ちが悪くなるため、あらかじめ苦土石灰を施して土壌を中和してください。
  • チンゲンサイ/収穫までの期間:約4週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    夏の高温期であれば種まき後約30日で収穫できるため、6月の種まきに適しています。ハクサイなどアブラナ科野菜との連作は避けてください。追肥は基本的には必要ありません。アオムシなどの害虫対策には防虫ネットをトンネル状にかけるのが効果的です。
  • ツルムラサキ/収穫までの期間:約4~6週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    熱帯原産で暑さに強く、夏場の葉物野菜として重宝します。タネは硬いので、一晩水に浸してからまくと発芽しやすくなります。草丈が30cmくらいになったら、先端を摘んで脇芽の発生を促し、15cmほどの柔らかいツル先を順次収穫します。株の状態を見ながら約2週間おきに追肥してください。
  • レタス(冷涼地向け夏まき)/収穫までの期間:約3~4週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    冷涼な地域では6月に夏まきが可能です。過湿に弱いため、水はけの良い畑を選び、高畝にすると良いでしょう。結球(丸くなること)を良くするためには、十分な外葉を育てることが大切です。収穫が遅れると葉が硬くなるので、適期に収穫しましょう。
  • ダイコン(冷涼地向け夏どり)/収穫までの期間:約8~9週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    冷涼な地域で夏に収穫する場合、6月の種まきが適しています。根がまっすぐに伸びるよう、土作りと深耕が非常に重要です。土塊や乾燥で又根になりやすいので注意してください。肥料が多すぎると葉ばかり茂り、根の肥大を妨げたり、曲がりやすくなるので適量にしましょう。
  • スイートコーン/収穫までの期間:約11~14週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    適応範囲が広く、6月も種まきが可能です。雄花(先端の穂)が出てからの乾燥は受精不良を招くので、水が少ない時は畝間に水をやりましょう。1株から出る雌花(実になる部分)は、最も上の1本だけを残して他は取り除くと、大きく良い実ができます。アブラムシ対策にはシルバーマルチの利用も有効です。

苗植えする野菜

  • ズッキーニ/収穫までの期間:約4週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    苗の生育が早く、植え付けから約3週間で収穫が始まります。果実の肥大も速いので、採り遅れて大きくしすぎないように注意しましょう。アブラムシとうどんこ病の予防が必要です。シルバーラインの入った黒マルチは、アブラムシの飛来を減らし、地温確保や土壌水分保持に役立ちます
  • スイカ/収穫までの期間:小玉種:約4~5週間、大玉種:約6~7週間/栽培難易度 ★★★★☆
    6月に植え付けが可能です。植え付けは天気の良い日を選び、根鉢を崩さないように丁寧に植えましょう。人工授粉は早朝に行うのが効果的です。着果後、株当たりの果実数を制限すると、より品質の良いスイカが育ちます。果実の下部にも光が当たるように、時々果実を動かしてあげましょう。
  • トウガラシ/収穫までの期間:約8~13週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    最初の花が咲いた頃が植え付け適期で、6月も可能です。地温が低いと生育が悪くなるため、植え付け数日前にマルチを張って地温を上げておくことが重要です。枝が弱く折れやすいため、必ず支柱を立ててしっかり固定してください。植え付け2週間後から約2週間おきに追肥し、肥料切れを起こさないようにしましょう。
  • トマト/ミニトマト/収穫までの期間:約8~13週間/栽培難易度 ★★★★☆
    最初の花が咲いた頃が植え付け適期で、6月も可能です。同じナス科の野菜(ナス、ジャガイモ、ピーマンなど)との連作は病害虫を増やすため避けてください。わき芽はすべて取り除き、主茎を育てましょう。果実が肥大し始めたら2週間おきに追肥。雨よけビニールで裂皮防止や甘さ向上を図ると良いでしょう。
  • ナス/収穫までの期間:約8~13週間/栽培難易度 ★★★★☆
    本葉が6~7枚になり、最初の花が咲いた頃が植え付け適期で、6月も可能です。同じナス科の野菜との連作は3~4年の間隔をあけてください。栽培期間が長いため、有機質肥料などを使い肥料切れを起こさないよう注意しましょう。最初の花の下の脇芽を2本伸ばして、主枝と合わせて3本仕立てにすると良いです。
  • ピーマン/収穫までの期間:約8~13週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    最初の花が咲いた頃が植え付け適期で、6月も可能です。ナスやトマトなどナス科野菜との連作は3~4年の間隔をあけて避けましょう。地温を確保するために植え付け前にマルチを張ることが重要です。ピーマンの枝は弱いため、必ず支柱を立ててしっかりと誘引してください。肥料切れを起こさないよう、定期的な追肥と水やりを心がけましょう。
  • サツマイモ/収穫までの期間:約13~17週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    6月も植え付けが可能です。水はけの悪い場所での冠水は生育不良につながるので注意しましょう。マルチを利用すると、イモの肥大促進や雑草防除に効果的です。ツルばかり伸びてイモが育たない「つるぼけ」を防ぐため、窒素肥料は控えめにしてください。苗の切り口に近い2~3節は必ず土中に埋め込みましょう。
  • オクラ/収穫までの期間:約6~7週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    6月も植え付けが可能です。高温多湿を好む作物で、夏場の葉物不足を補うのに適しています。収穫が遅れると莢が硬くなり食味が落ちるため、開花後15~20日程度でこまめに収穫しましょう。生育後半にはうどんこ病が発生しやすいので注意が必要です。
  • カリフラワー(中間地・暖地向け秋どり)/収穫までの期間:約12~16週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    中間地や暖地で秋に収穫する場合、6月中旬から7月中旬に苗を定植します。乾燥には強いですが、過湿には弱いため、排水の良い畑を選び、高畝にすると良いでしょう。植え付けは天気の良い日を選び、根鉢を崩さないように丁寧に植え付け、しっかりと水をやりましょう。生育初期にはアオムシなどの害虫が発生しやすいので注意が必要です。
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6月の野菜栽培Point

当然、それぞれの野菜に適した土壌環境や栽培方法は異なります。また、同じ野菜の種類でも品種・栽培方法(トンネル栽培・ハウス等)によって種蒔き時期は異なる場合がありますので、タネや苗の購入時によく確認する事をお勧めします。

6月は、いよいよ本格的な夏野菜の栽培が始まる時期です。トマトやナス、ピーマン、ズッキーニなど、夏の食卓を彩る主役級の野菜たちがたくさん登場します。この時期の栽培のポイントは、高温多湿に備えた病害虫対策と、適切な水管理、そして肥料切れを起こさないための追肥です。特に、梅雨の長雨で土壌が過湿になりすぎないよう、排水対策をしっかり行いましょう。

また、支柱立てや誘引など、野菜が元気に育つための手助けも重要になります。愛情を込めて手入れをすれば、きっとたくさんの美味しい夏野菜が収穫できるはずです。 今年の夏は、採れたての新鮮な野菜で、食卓を豊かにしてみませんか?