9月の今から植える・種蒔きする【天高い初秋!家庭菜園:野菜カレンダー】

9月の家庭菜園『今から種まき可能な野菜はなに?』

9月に入ると、日中の残暑はまだ厳しいものの、朝晩は過ごしやすい日が増えてきます。

夏の太陽をたっぷりと浴びて育ったナスやトマト、キュウリといった野菜たちの収穫も一段落し、畑には少し寂しさが漂い始める頃かもしれません。しかし、家庭菜園にとって9月は、まさに「実りの秋」を準備する大切な時期。涼しくなる気候は、暑さに弱い葉物野菜や根菜類にとって最高のコンディションとなります。

この時期にしっかりと種まきや定植を行うことで、秋から冬にかけて長く収穫を楽しめる、美味しい野菜たちを育てることができますよ。夏の疲れを癒しながら、秋の恵みに感謝しつつ、今月も一緒に家庭菜園を楽しみましょう!

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9月に種蒔き・植え付けを行う野菜一覧

種蒔き時期・植え付け時期の一覧は、関東周辺の一般的な平地を基準に表示していますので、お住いの地域や環境(標高や日照時間等)の地域の気候差を加味してお考え下さい。

タネまきできる野菜

  • オータムポエム/収穫までの期間:冬期間継続/栽培難易度 ★★★☆☆
    9月中旬の種まきが最適で、冬に長く収穫できます。育苗時は25℃以上の高温を避け、平均気温20℃程度で管理しましょう。寒さに強いですが、-5℃以下で茎が裂ける危険があるため、不織布での保温が効果的です。
  • 京水菜(ミズナ)/収穫までの期間:約4~6週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    9月から10月上旬に種をまくと、10月から年内に収穫できます。発芽時や子葉展開時の低温で花芽分化が進みやすいため、冬に種をまく場合は保温対策が必要です。種まき後すぐに十分な水やりをして発芽を揃えましょう。
  • 小松菜(コマツナ)/収穫までの期間:約3.5~6週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    秋に種まきが可能で、生育が早いのが特徴です。本葉4枚までに株間5cm程度に間引き、1本立ちにします。害虫(アオムシなど)対策には防虫ネットをトンネル状にかけるのが効果的です。冬の収穫にはトンネルなどの保温が役立ちます。
  • チンゲンサイ/収穫までの期間:約6~7週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    9月中旬から10月上旬が種まきの最適期です。白菜やキャベツなどアブラナ科野菜との連作は避けましょう。発芽後は本葉3枚頃までに1本立ちに間引きます。追肥は基本的に不要ですが、最後の間引き時に軽く耕して土寄せすると良いでしょう。
  • 大根(ダイコン)/収穫までの期間:約8~12週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    9月中旬までの種まきで秋冬どりが可能です。「ダイコン十耕」と言われるほど土づくりと深耕が重要です。肥料が多すぎると葉ばかり茂り、根の肥大を損なうことがあります。根がまっすぐに伸びるよう、土塊や硬い土を避けることが大切です。
  • 小カブ/収穫までの期間:約6~7週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    8月中旬から9月中旬に種まきができます。間引きが遅れると根部の肥大が悪くなるので、早めに作業を進め、株元に十分日光が当たるようにしましょう。急激な水やりは裂根の原因となるため、土壌水分を一定に保つことが大切です。
  • 人参(ニンジン)/収穫までの期間:約14週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    8月から9月に種まきすることで秋冬どりが可能です。発芽には土壌の水分管理が重要で、乾燥時は覆土後に鎮圧し、必要に応じて水やりを行います。間引き後の追肥と軽い中耕、土寄せで青首を防ぎます。
  • レタス/収穫までの期間:約8~12週間/栽培難易度 ★★★★☆
    8月から10月にかけて秋まきが可能です。発芽には光が必要な好光性種子なので、覆土は極薄くしましょう。高温では発芽しにくいので、涼しい場所での管理が効果的です。過湿は株が腐る原因となるため、水はけの良い畑を選びましょう。
  • 白菜(ハクサイ)/収穫までの期間:約8~12週間/栽培難易度 ★★★★☆
    9月上旬までの種まきが適期で、遅れると不結球の原因になります。直播きはより広い根群を確保でき、石灰欠乏症対策にも有効です。育苗の場合、本葉3~4枚で定植しましょう。多肥は病害を招きやすいため注意が必要です。
  • 春菊(シュンギク)/収穫までの期間:約4~8週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    9月下旬に種まきします。葉の色が濃く、空洞や芯ができにくい品種を選びましょう。栽培地では土壌消毒を行うと良いです。密植を避け、通風を良くすることで、病害虫の発生を抑えることができます。
  • ほうれん草(ホウレンソウ)/収穫までの期間:約8~16週間/栽培難易度 ★★☆☆☆
    9月中旬から10月中旬に種まきが可能です。高温期の種まきは、発芽不良や病害、抽苔の原因となるため避けましょう。発芽を揃えるためには、土壌水分が少ない場合に十分な水やりが必要です。鳥害やべと病対策にべたがけ資材を利用すると良いでしょう。

苗植えする野菜

  • オータムポエム/収穫までの期間:冬期間継続/栽培難易度 ★★★☆☆
    9月に播種した苗は、本葉3~4枚になったら定植します。株が大きくなるため、株間は広めに取りましょう。低温伸長性が高く、冬期も継続して収穫できます。適度な低温に当たるほど味が良くなります。
  • 長ネギ(ネギ)/収穫までの期間:約1~6ヶ月/栽培難易度 ★★★★☆
    8月から10月に定植する秋冬どり作型があります。定植後は、抽苔(とう立ち)を防ぐために花芽を早めに摘み取ること、そして土寄せを複数回に分けて行い、軟白部を長く育てることが重要です。
  • ソラマメ/収穫までの期間:約12週間/栽培難易度 ★★★☆☆
    10月中旬から11月中旬に定植しますが、9月下旬も可能とされています。連作障害が出やすい作物なので、3~4年間マメ科植物を栽培していない畑を選びましょう。アブラムシ対策にはシルバーライン入りの黒マルチが特におすすめです。
  • ブロッコリーカリフラワー/収穫までの期間:約8~16週間/栽培難易度 ★★★★☆
    9月から10月にかけて定植する秋冬どり作型があります。ブロッコリーは本葉4枚、カリフラワーは本葉5枚頃が定植の適期です。深植えを避け、根鉢を崩さないよう丁寧に植え付け、定植後はしっかりと水やりを行いましょう。
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9月の野菜栽培Point

当然、それぞれの野菜に適した土壌環境や栽培方法は異なります。また、同じ野菜の種類でも品種・栽培方法(トンネル栽培・ハウス等)によって種蒔き時期は異なる場合がありますので、タネや苗の購入時によく確認する事をお勧めします。

定番野菜が多く植えられる季節。苗で販売されている物も多く手に入れやすいので、経験の浅い人でも安心です。そして、トウモロコシやスイカなどお子様にも人気の野菜が沢山出来る家庭菜園の晴れ舞台とも言えるでしょう。